おやすみ

ゆっくり待っててね

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年齢では分からないもの

仲が良かった友人の家の場所が 少しだけ曖昧になったり 天気予報を見て傘の有無を考えたり 必ずしも必要では無い知識が徐々に削がれて 生活のための知識が増える。 ふとした時にこれが大人になったって 事なのかと思う。

    • 先日久々に親に会った時に仕事や食生活について聞かれ、 「多少迷惑かけてでも好きなようにやって、明日死んだらそれはまあ仕方ない。」と言ったら、「若い頃は自分中心に世の中は回ってるぐらいに思ってたし、明日死んでもいいやぐらいの気持ちだったけど、この年になると人様に迷惑かけずに誠心誠意一日でも長く生きてやるって思うもんよ」と言われた。 その年齢でもまだ学びはあるのかと思ったら、歳を取ることも悪くないと思えた。

      • 記憶

        写真を見返すと こんなたのしそうな顔してたんだ、この時はどこどこに行ったなど 色々な心情が出たり、入ったりグチャグチャに混ざる。 夜の時間が伸びている気がするし, 街灯はいつもより目を差すし、 水が喉を通るスピードがいつもより遅い, そんな気がする。 玄関では猫はあなたを相変わらず待ってるし, 居間ではあなたの足跡が見えるし, 寝室ではあなたが待ってるんじゃないかとすら感じる なんだか実感が湧かないね。 私の写真からあなたは居なくなって, そこに残る残影が唯一の形

        • 白と灰と黒

          望まれ降り注ぐ白 踏みつけられて灰色  ひゅるり、ひゅるりと 緩く、さらに緩く。 月の影が黒く伸びきった時に、 微々たる甘さと ふと香った 春

          呼吸が早くなる 呼吸が早くなるさらに さらに さらに 緩やかに口から垂れる 言葉 水溜まりの様に薄く広がる。 やがて 呼吸は落ち着いた。

          自由度の不幸数値

          成人を経て自由の幅は明らかに拡がったはずなのに、 明らかに満足という加点されるべき数値は減っていく。 過去の行動を今現在した所で、あの時と同じ満足は得られない。 自由度の範囲が広がりすぎてしまったせい。 皆自由になりたいと嘆くが、 自由にはきっとこれと言った定義が無い。 一人一人が違う自由の想像を持ち合わせている。 人は改めて自由を獲得すると、真っ白の部屋に閉じ込められたように前も後ろも何も分からず、自分の存在意義を無くしてしまう。 それを恐れてしまうのだ。 自由と

          自由度の不幸数値