Kindle Unlimited を試してみて思ったこと

 Kindle Unlimitedってあるじゃないですか。Amazonの読み放題サービス。3か月199円というキャンペーンに誘われて試してみたんですよ、どんなものかという好奇心もあって。で、一番最初に驚いたのは、全然Unlimitedじゃなかったこと(^_^;) 同時に利用できるのは最大10冊までという制限がありました。全然Unlimitedじゃないじゃん!思わず突っ込んでしまいましたよ。「何事も実際にやってみなければ分からない」という座右の銘を、しみじみと噛みしめたものです。
 Limited な Kindle Unlimitedに、なぜ私がショックを受けたかというと、Apple Music(Appleの音楽配信サービス)とかだと、そうした制限は一切ないからです。多分ないと思います。ないんじゃないかな。少なくとも私はこれまで一度たりとも利用制限に出くわしたことはありません。音楽配信サービス、いいですよ。音楽好きなら誰でも、気になりながらも聞き逃していたアーティストとか聞き逃していたアルバムとか、あるじゃないですか。そういうものを片っ端から聴けるわけです。懐具合をまったく気にせずに。新譜から過去の名盤までよりどりみどり、とりあえず興味を覚えたら手元に置いといて、いつでも好きなときに聴けるわけです。それも世界中の様々なジャンルの音楽をです。曲名で検索して、好きな曲のカバー・バージョンを一挙に楽しむなんてこともお茶の子さいさい。なんて贅沢なんだ!まさに気分はアラブの石油王てな感じです。
 Apple Musicのお蔭で、長年、苦手だったジャズも楽しめるようになりましたし、聴くジャンルもグンと広がりました。世の中には、こんな素晴らしいミュージシャンがいたのか!と、知らなかったミュージシャンとの出会いも数知れず。音楽配信サービスの利便性は、いまでもしょっちゅう感じています。たとえば大物ミュージシャンが亡くなった時、すぐにその代表作を聴いて追悼したり。あるいは小説や映画や海外ドラマで流れた曲とか、登場人物が口ずさんだ曲とか、言及されてる曲とか、もうチェックしまくりです。作品の解像度と言うか理解度が一段と向上したような気がします。
 そんな音楽配信サービスの素晴らしさに気づいて感動にひたっていたとき、ふと思ったのです。同様のサービスが本で可能になったら、映画で可能になったら(映画は可能になりつつありますよね)どれほど素晴らしいことかと。もちろん Kindle Unlimited が登場するはるか昔の話です。音楽配信サービスのように、世の中のありとあらゆる本をいつでも自由に利用できたら?まさにバベルの図書館です。自宅にバベルの図書館があったなら、プロの作家や研究者だけでなく在野のアマチュア研究家や郷土史家、そして私たち一般読者でも恩恵に浴する人は限りなく多いはず。そんな世界を夢想してうっとりしたものです。
 Kindle Unlimitedが日本でも始まり、書物のラインナップをざっと眺めた時、どうやら本の場合は音楽配信サービスのようには行かないようだとすぐ分かりました。音楽配信サービスのときは、あれもある!これもある!でしたが、読み放題サービスの場合は、あれもない!これもない!そんな感じでした。その後、Amazonと出版社とのトラブルもあって、私がKindle Unlimitedに手を出すことはありませんでした。
 そもそも私は自分が読みたい本は自分で決める人で、読む本には困っていません。読む時間が足りなくて困っているくらいです。なので、自分の読みたい本がなければ「さようなら」ということになります。ただ、今回試してみて気づいたことがあります。私好みの小説はほとんどありませんが、パソコンやiPhone関係のマニュアル、料理本やガーデニング本などのいわゆる実用書、さまざまな分野の雑誌、そして漫画など、ジャンルによっては十分に使えます。私の場合、最大の収穫は漫画『じゃりン子チエ』との再会でした。『じゃりン子チエ』は日本国民必読!まさに日本が世界に誇る傑作漫画で、超オススメです。特に猫好きの方は「小鉄」という素晴らしいニャンコが大好きになるでしょう。現在、20巻までKindle Unlimitedの対象になっており、かなりのボリュームかなりの読み応えです。『じゃりン子チエ』が20巻まで読めるだけでもう元は取ったも同然。ちなみに『ゆるキャン△』も3巻まで ¥0 で読めます。漫画に関してはAmazonさん、結構、太っ腹です。それで結局、私、『ゆるキャン△』最新刊まで買っちゃいましたよ。う〜ん、なんか、まんまと敵の策略に落ちてる気がしないでもありません(^_^;)
 そんなこんなで Kindle Unlimited、人によっては十分元は取れるでしょうし利用価値は大いにあると思います。これも実際に使ってみて初めて分かったことでした。というわけで、物事なんでも実際にやってみなければ分からない。実際にやってみて初めて分かることは意外に多い。思い起こせば、ツイッターもそうでした。最初は「たかが140字で、いったい何ができるのかしら?」なんて、私、最初は随分と冷めた目で見てました(^_^;) でも、リンクが貼れることと他の方が上手に使いこなしているのを見て、見直した次第。そして気がつけば、あっという間に、もうすぐ10年目ですからね。予断や偏見がいかに当てにならないものか、身をもって思い知らされましたとも。
 だから物事なんであれ、迷ってる暇があったら「Just Do It!」やらない理由を探して、つべこべ言ってないで「Just Do It!」じつは、これが一番言いたかったことだったりして(^_^;) それでは、また!

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