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夢の自宅サウナ生活 -その後- [後編] 本当にすごい泉興産MISAサウナ

【前編】はこちら↓


【 2022.3.3追記】記事内に登場する黒MISAオーナー1組から謝罪のDMがあったため、一部情報を修正しました。画像は、今後黒MISAを買う人が増えないよう、トリミング処理を加えた上、資料として残してあります(本人許可済み)。もう1組の黒MISAオーナーについては引き続き引用掲載しています。

【※2022.3.8追記】 本体にPSEマークのない電化製品は、電気用品安全法の違法商品。CEマーク(EU加盟国の基準適合マーク)のみでは製造・販売は不可で、個人による電化製品の継続的並行輸入販売は全部違法と思っていいです。(ヴィンテージ品など一部例外アリ)

【※2022.5.12追記】 黒MISAを非正規品と知らずに買ったオーナーから、ストーブが1ヶ月半で壊れたと連絡がきたので追記しました。

● 泉興産以外からMISAが安く買える???

2021年の初夏。

所用で泉興産に行った際、

「最近フリマサイトでMISAストーブが安く売られているんです」

と相談を受けた。


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「友人の電気工事士に使用できるようにして頂きました」……えっ??


……敬語のおかしさはともかく。

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実は、泉興産では手前の黒いMISA Kolibriを扱っていない。公式サイトに載っているこの写真は、当時MISA公式でもシルバー単体の写真がなく、便宜上掲載しているだけという……(なので私のnoteでもこの画像を使用していた)


そのため、現在国内では黒MISA=泉興産以外のルートで来たストーブだと、一発で見分けられる。


MISAをフィンランドから直輸入すると230Vだから日本で使えない、とは過去のnoteでも書いたとおり。

しかし、この黒MISAは、友達の電気工事士がちょちょっといじるだけで200Vにして使えるようになった……ってそんなことある? そしてその改造した怪しいDIY商品を26万円もの高額で販売しているの、かなり危なくない?

商品の検索キーワードには「テントサウナ」「モルジュ」「家サウナ」などとあり、あきらかに私のnoteを読んで出品したような字列が並んでいた。犯罪の片棒を担がされたような、とても嫌な気分だ。

業者の写真、4枚目はとあるムロタ式だし、5枚目は泉興産のWEBの写真。どちらも写真の無断使用をしているところが、また腹が立つし、著作権侵害でもある。


泉興産さんは「いつか事故が起こるでしょうね」と言っていた。


● あまりにも無邪気な消費者たち

ちょうど同じころ。

私はいつも通り、TwitterのDMでムロタ式の相談を受けていた。(どんな日常だよほんと……みんな泉興産に聞けよ)

「どのくらいMORZHで温度が上がるんですか?」「最高のムロタ式サウナを作りあげたい!」

中庭にテントサウナを立てる計画で家を施工中の彼は、未来の自宅サウナについて楽しそうに話されていた。

そしてある日「MISAストーブを買いました! これでムロタ式ができる」といった内容をツイート。わー!ついに!と写真を開くと、そこにはまさかの黒MISAが


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画像はイメージです


彼にはすぐ「非正規ルートで入手したものに "ムロタ式" と書くのをやめてほしい」と連絡。早急に削除していただいた。


100%悪気がなかった。なさすぎて、動揺した。


泉興産からの相談の件は伏せつつも、「せめて出品者が技術においてはいい人でありますようにと願うばかりです」「せめてストーンは泉興産で買ってみてはいかがでしょう」などと返したが、その後返信はなかった。


いつまでも嫌なわだかまりが残ったし、もし私が彼をフォローしていると、黒MISAが稼働しはじめたとき、私がそれを容認しているように見られてしまう。それは非常に不本意だと考えたし、何より自分が書いたnoteなど全部無駄、かつ踏みにじられたような気になり、私は彼のフォローを切った。


それからしばらくして。

彼らが「MISAに入れるケルケスを入手した」旨のツイートしていたのを見つけてしまった。


ゾッとした。

だって、MISAにふつう、ケルケスは入らない。というか、入れちゃダメだ。


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我が家のMISAに置いてみたケルケストーン。見事に入らない(このケルケスは友達が北欧でお古配ってたからって3つくらいくれた……)

ケルケスは、業務用サウナストーブでの使用が大前提の石。ストーンが爆ぜるなど、事故に繋がる恐れがある。

そして前編でも書いたけれど、フィンランドのMISA社では「20kW以上の大型ストーブ以外では、ケルケスは使用しないこと」と注意している。


つまり、ムロタ式レベルのサウナには、小さかろうが大きかろうが、ケルケスは使ってはいけない。まして非正規のストーブになら、なおさらだ。


そのほかにも

27万円ぐらいしました! さすがサウナ界のベンツ!高級ですね
(正規品は42万なのでもっとする)

ストーブ下についてるビヨン×2はどう処理するのか?
(泉興産ならば最初に教えてくれるのに、説明が足りないと思われかねない)

などと、価格やサービスについても、一般サウナーが誤解しかねない情報を無邪気に流していた。

【※ 2022.3.3追記 現在当該ツイートは削除されました】


もちろんこれらツイートにも悪意はない。そして、違法アップロードされた商品をDLしているとも違うので、消費者に罪はない。


だが、この人らはサウナーのフォロワーがそれなりに多い。このままでは間違ったストーブの情報が延々と拡散され続けてしまうし、黒MISAの次なる購入者も登場する可能性がある。


私は泉興産へ、今すぐ商標権の取得をするよう、提言した。


このままでは事故が起こる。その時に泉興産が、サウナ界隈が、絶対巻き込まれないように。正規代理店として、出品者をいつでも訴えられるように。


● 黒MISAサウナーに警告

2021年冬。

黒MISA夫婦は、まだ家の工事が終わっておらず、ストーブを動かせずにいた。今のところほかの黒MISAは見かけないし、商標権の承認が降りるまでは黙秘を続けようと思っていた


そこからもう少し経って……

2022年2月。ついに黒MISAが稼働。まさかのMISA仲間からのRTで飛んできた。

この報告ツイートには、いいねが100近く付いていた。


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230V表記のMISA


「スイッチを入れたら2〜3分で湯気が出た!」
と喜ぶ黒MISAオーナー。ストーンもなく、ロウリュもしてないのに湯気が出るわけない。 目に見える気体が出ていたとしたら煙では……?


【※ 2022.3.3追記 現在上のツイートは削除されています】


同時に、別のところでありえないストーンの積み方をしている黒MISAユーザーも発見してしまう。同じくムロタ式をやるために家を買ったとの記載があった。しかもそこにもMISA仲間たちのいいねが

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前編をご覧いただいたら詰め方がわかると思うけれど、どう考えても少ない。そもそもこの大きすぎる石も正体不明で、ただ怖い。エレメントが丸見え。椅子がストーブに近すぎ。危険度1000%


そうか。MISAを持っている人にさえ、これらの区別はすぐにつかないんだ。泉興産に黒MISAがないなんてマニアックすぎる話、みんなが知ってるわけがない。


私は、Twitterに注意喚起をツイートした。

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黒MISAの存在はもちろんのこと、非正規品の改造品と知りながら無邪気に宣伝をしまくる彼らに対しても、沸々と怒りが込み上げてきて、語気強く非難した。


彼ら、ムロタ式サウナを作るために家まで買ったのに、なんで最後の最後でストーブのたった10万円をケチるのか。そんな方が私の読者から2組も出てきたのが、本当に残念でならない。消費者基本法第7条第2項はなんのためにあるんだ。

サウナストーブこそが、サウナをつくるもっとも重要なコアなのに。

● すぐ壊れた黒MISA

【追記 2022.5.8】

ある黒MISAオーナーは、購入してすぐに電源が入らないと嘆いていた。出品者に
問い合わせたところ、「電源を入れるには、まず安全装置を解除しろ」と言われ、
押してみたもののうんともすんともいわず。工具でかなり強く押して大変なことになったそうだ。

いや、安全装置のボタン、正規品では押す必要すらないんだけれど……?(というか2年使ってて押すような場面にでくわしたこと、まだない)

工具で押してぼろぼろになってしまった黒MISA

電源がつかなくていろいろ調べたところ、私の記事をみつけ、自分のMISAが非正規品だと知ってショックを受けたそうだ。とてもかなしい。

さらに、ブレーカーは漏電でたびたび落ちるし、温度も50℃くらいにしかならないし……と思いながらも使っていたところ、ついには電源が入らなくなったと。


使用開始から購入からたった1ヶ月半で壊れた27万円の黒MISA。今、この方は正規品購入の方向で話を進めている。


このようなリスクがあっても、あなたはまだ黒MISAを買いますか?


● ネットは非正規品だらけ

買い物は個人の自由。それは大前提として。

あくまで個人的な感覚だが、27万円は、素人がメルカリやヤフオクで遣っていい額ではないように思う。

プロが入手困難な中古の機材を買うとか、その商品にとても詳しい人が、よく知っている製品の相場を見極めて支払う……そんな感じの金額ではないだろうか。(お節介は承知の上)


さて、この手の出品者、じつは2人メルカリにいる。

先ほど紹介したのは「友達に頼んで電気工事をした」人。そして下は自称「サウナ専門の電気技師にお願いしている」人。

が、いつしか「MISA正規代理店の専属でアドバイスをいただき〜」との表記が追記されるように。

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この文章だと「低出力でしか基本は動かない」と読めるのだが……日本語……しかもこの出品者、本人確認していない!


MISA正規代理店は後にも先にも泉興産しかいない。230Vのストーブを直輸入してしまった人に「なんとかならないか」と相談されて「なす術がない」と返す泉興産が、国内で改造するためのアドバイスなど、するわけもなく。


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泉興産からの公式見解も出た



出品者は「高い評価を見てくれ」などと書いているが、ほとんどテンプレ、または「まだ動かしてないけど届きました」といった内容。フリマアプリやオークションは、評価は受け取った直後にする必要があり、実際のストーブへの満足度に関する評価は、実際のところ不明だ。

実際、泉興産には「ヤフオクで買ったものの温度が上がりにくく……」とたびたび問い合わせが来るらしい。230Vを直輸入する人がいると聞いたときも思ったけれど、よく正規品の代理店に非正規品の問い合わせができるなあ。


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この商品のコメント欄。「何分位でロウリュできますか」→「メーカーによると〜思われます」「何度くらいになりますか」→「温度設定が可能です」など、実際にそのストーブがどうなのかは、答えているようで一切答えていない……。

ちなみに、フリマアプリやオークションだけでなく「MISA Kolibri 家サウナ テントサウナ」などで検索すると、10万円代でMISAストーブが掲載されているページもたくさん出てくる。見てみたらいい。


私からは「MISAは泉興産で買いなよ」以外何も言えないし、それ以外のオススメはしません。


● サウナ界隈の適正価格

ここで、一体なぜ27万円もする高額の非正規品があんなに高くたくさん売れてしまうのか?を、個人的に考察してみた。

今はインターネットで本国サイトにすぐアクセスができる時代。そのため、消費者は向こうの国での定価を簡単に知られる。

そして昨今のサウナグッズは正直高い。とくに輸入系の専用テントやバケツとなると、上乗せをしすぎでは? と消費者の目に映ってしまい、反感を買いがちな代理店があるのも事実。

本国で3万円のテントが、日本では10万円6,000円ほどのバケツが、1.5万円なんてのもザラ。

ひとつひとつがハンドメイドの工芸・手芸品や、日本のために何か特別な技術(それこそ電気工事など)を要する商品、および関税がバカ高い素材、大量のアルコール類など危険物、また、それらの並行輸入なら、わからなくもない。

だが正規代理店でも異様に高額な商品がたくさん。代理店が全部卸値なしでやっているわけがないし。

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おふろcafe utatane(大宮)ではこのバケツセットが現地価格で売ってるぞ!(日本のショップでは大体7〜8,000円する)


かくいう私も、正規代理店の縛りがなかったタイミングでMORZHをロシアから直輸入した経緯がある。理由は過去noteで書いた通り。選択肢の少なさと、価格とデザインへの不満があったし、当時は公式が日本に送ってくれたし。


でも今は、もっと消費者に適正価格のサウナグッズを。そう思って動いている人たちも増えつつある。無論、私もその一人。これからは、バブルは少し落ち着いて、正常化していくと思ってる。


ここで一応、フィンランドMISA社の名誉のために記載しておくが、MISAの公式が日本に直接MISAの商品を輸出することは絶対にない。もし日本から連絡がきたら、彼らは必ず泉興産を案内している。

MISAを直輸入して改造している人たちは、どこか欧州でMISAが卸しているネットショップを利用して輸入しているのだろう。今後MISA社が本国の小売店に対して「日本には輸出するな」と規制をかけるほかない気もするが、倉庫に集められた大量の商品を機械的に送付を行うショップが個別対応をしてくれるかというと、なかなか難しい気がする。


話を元に戻そう。


さて一方で、泉興産に関しては、この上乗せに値する明確な理由がある。

泉興産のKolibriストーブ4.5kwは42万円と高額だ。しかしその理由を聞くとその金額は妥当に思える。詳しくは企業内の話なのでここでは書けないが……。(なんで私はそんな話を知っているのだって話だけど、知ってるんだからしょうがない。何十回も言うけれど、私は泉興産のただのファンです。)

しかし面白いのが、高額な商品で、本国の値段もみんな結構知っているにも関わらず、泉興産から購入した方々の顧客満足度は異様なほど高い

前編で記した純ムロタ式サウナーたちとは、泉興産MISAの使い心地の良さ、泉興産の魅力についてなど、話しはじめると止まらない。いい買い物をした、最高の会社だ、ほんと面白いよね、OさんとJさんはもう少し休め、などと、豊かな会話が広がっていく

しばらく使用していたストーブにやや物足りなさを覚え、泉興産MISAに変えたとある施設。格段にサウナ室のパワーが強くなっただけでなく、担当技術者の詳しさ、人柄、何かトラブルがあったらすぐメンテナンスに来てもらえる安心感など、全てにおいて素晴らしいと施設の中の人が絶賛していた。

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写真はイメージです。イメージですって、あーっ!とこんなところにたまたまMISAでロウリュできる貸切バレルサウナの予約ページへのリンクがーっ!


だが、泉興産と関わったことのない、サウナグッズの高騰にただ不満を抱いているだけの消費者たちは、ぱっと見フィンランドの製品と何も変わらないストーブを販売している泉興産に対しても「サウナ関連商品は全部高すぎておかしいから、このくらいの金額が妥当なはず」と思い込み、つい非正規品に走ったのではなかろうか。


そんな風に考えると合点がいく、気がする。


しかしサウナストーブは、テントやバケツなどとは事故のリスクが比べものにならない。家の電力の1/3以上を消費する、超パワフルな精密機器である。

それを、部屋を80度にするほどのパワーで稼働させて。

あまつさえ水をかけて使うのである。


よほどその機械を信頼していて、何かあったらすぐ連絡できる安心感がないと、到底できない行為だと思う。


みんなサウナに慣れすぎてて忘れてるけど。


もしこれが「友達の電気屋が改造した冷蔵庫」だったらあなたは買うだろうか?

また、商品説明における「サウナ専門の電気技師」が、本物である保証は?


というかそもそもPSEマークが本体にない商品の継続的販売は違法だけど???


仮にサウナ専門の技師が身近にいるなら、ストーンの置き方くらいレクチャーするだろう。責任をもってアフターケアをすると書かれているので、購入者も質問すればいい。でも、黒MISA所有者は、2組中2組とも出品者に向かってではなくTwitterで、ごく基本的な疑問を投げかけていたし、間違った使い方をしていた。

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大変危険な石の積み方の上で、危険すぎるロウリュをする黒MISAオーナー。漏電待ったなし。枡やコップなどでかけたら火傷する。絶ッ対に真似しないで。


事故はもう目前だ。


● あなたの事故で、サウナブームは破綻する

もしあなたの家のテントサウナで、事故が起きたら。

メディアは間違いなく「自宅テントサウナで火事。サウナブームが原因か」などと煽り記事を掲げる。そのストーブが非正規品であるとは目もくれない読者たちは、サウナ=危険、悪だ! と騒ぎたて、サウナブームは一気に収縮する。そんな未来が容易に想像できる。


しかし、このような警告ツイートをしていたら、むき出しエレメント黒MISAオーナーに見事にブロックされた。

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いつもブログを楽しみにされているそうなので、このnoteもご覧いただけるかもしれませんね


27万円もの買い物が無駄。それを認められない気持ちはわかるが、それをはっきり伝えるムロタを逆恨みしている場合ではない。

これを正常性バイアスと呼ばずになんと呼ぼう。

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今、これを読んでいるあなた。

もし、黒MISAを使っている人、購入を検討している人、宣伝している人などを見かけたら、なんとしても止めに入ってください。

事故があってからでは遅すぎる。

サウナ界隈全体に関わってくる話になりかねないので。


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泉興産からも注意喚起が出ている


ヤフオクやその他で、黒MISAは40台ほど売れていた。でも私はTwitterで3台、インスタで2台しか黒MISAを見つけられていない。Twitterに書かない黒MISAが、確実に残り30台以上存在していて、もしかしたら事故になるフラグを着々と立てているかもしれない。


この出品者は1年足らずで1000万円以上、改造品を売り上げた。このnoteを書いている間にも、2台、メルカリで売れてしまった。


再三言うけれど、消費者に罪はないのです。法律上は……。


けれど、何度でも書くけど、そもそも本体にPSEマークのない製品の継続的販売は電気安全法の違法商品です(経済産業省に確認したので絶対)

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メルカリで誰かが定期的に質問する「PSEマークはありますか?」に対する回答。質問があるたび、答えとともに削除している。ちなみにこの出品者の場合、電安法の観点から「個人輸入」の域を超えている。(経産省確認済み)


【2022.3.3 追記】あと、賢明な読者にはわかると思うけれど、もし今後、全部シルバーのMISAがフリマアプリに出てきて、同じように「出品者側で手を加えて日本で使えるようにしたもの」だったなら、それは全部黒MISAと同じだから気をつけて。今回はたまたま違う色だったから見分けがつきやすかっただけの話。ここテストに出ます。

【2022.3.12 追記】謝罪のあったオーナー1組(夫妻)からもその後DMの返信は途絶え、無視されている。改変しなければ誰かが特定して、彼らの良識と良心ある、はたまたただの炎上好きな人が止めに行ったかもしれない。ピンときた人でもし彼らと仲のいい人がいたら、どうか止めに行ってあげてくださいね。


● みんな、泉興産に行こうよ

泉興産は91年、当時のフィンランド大使から「本当のフィンランドらしいサウナを日本に広めてほしい」と直々に命を受けて設立。基本BtoBでやってきた会社だ。

そんな泉興産の渡辺社長、残念ながら今年1月、90歳で逝去された。

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今は、社長の娘さんが中心となって泉興産を回している。アットホームすぎる社風とまっすぐなサウナストーブ愛に、多くの自宅サウナーや、施設の支配人もみんな心を掴まれている。

30年、人のよさで細々とやってきた小さな会社なので、こんな風に商標権が必要になる日がくるなんて夢にも思っていなかったのだろう。

実際、MISAがこんなに有名になったことを、社長はいまいち信じていらっしゃらないふうだった。


しかしながら、社長は相当トガっている方だった。

泉興産MISAストーブには日本語がついているとダサいからと、社長の意向でアルファベットしか書かれていない。ぱっと見はフィンランド本国の製品と何も変わらないストーブは本場そのままのデザインで輸入し、余計なロゴや日本語は加えたくない、という哲学・美学ゆえの見た目なのである。

しかしその外見とは裏腹に、ストーブの中身は30年かけてゴリゴリに改善改良工夫されていて、熱効率は本国のストーブ以上。

外に置いてるテントサウナが、たった15分でロウリュできるほど暖まるのだ。国内サウナでは最速、最強の熱効率だろう。ひょっとすると世界最速かもしれない。

実際、フィンランドのホテルについていたHARVIAは、スイッチをつけてから1時間待てと言われた。MISAストーブについているスタート/ストップタイマーなども、日本で使う分にはただの飾りである。


ここに、以前は匂わせで済ませていた、社長の作った資料を掲載しておく。ストーブを検討している人がもらえる資料の一部で、WEB掲載は多分初だ。

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見よ、この痛烈なドライサウナ批判。今ネットで著名サウナーがこれと同じ発言をしようものなら、炎上待ったなしだ。

しかしこれは同時に、これまで日本になかったフィンランドサウナという画期的商品、自分たちの商品に対する、社長の確固たる自信ゆえの言葉

さらに「日本語を一切加えない」覚悟。


時は1991年。社長、当時60歳。

30年間、進化し続けるストーブのクオリティ……。


あまりにもレジェンドすぎやしないか。


彼のおかげで、我が家にMISAが作られた。

うちにMISAが作られたから、数々のムロタ式サウナも作られた。


MISAのおかげでつながる縁、溶ける心の距離、蒸気が降り注ぐ幸せな時間。


フィンランド人の日常と変わらない熱を放ち、激しい音を奏でるロウリュを大切にしている、歴史と実績のある会社は、日本では泉興産だけ。


Antaa löylyn Puhua(ロウリュに語らせよう)


サウナが欲しくなったら、泉興産に行こうよ。

プライスレスな未来の思い出が、そこに必ず待っているから。

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