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防災放送

これは珍しく私の次女が経験した…いや、現在も続いている不思議な話だ

我が家の3軒程北(道路は直接繋がってないので遠回りが必要)に町内の消防団の施設がある
私の住む地域はあまり消防団を必要としていない中途半端な田舎なので、何かあれば消防署にはお世話になっても消防団は何をしてるのか存じ上げない
申し訳ないがおもちゃのドローンを飛ばす時に駐車場を使わせていただく場所。という感覚だ

そんな存在の薄い(すみません)消防団の存在が時々次女に大きなインパクトで襲ってくる。所謂

【防災放送】

大きな震災があった頃は頻繁に防災放送が流れていた。施設の敷地内の細くて高い柱のてっぺんにメガホンのようなスピーカーが数個付いている。二階建ての家屋より少し高い位置なので我が家の二階の部屋からそれが障害物無く見えるのだ

最近では防災放送が流れる事も殆どなく、たまの地震があった時に何か言っているな…という程度。洪水警報は年に数回の台風が来た時くらい
昼間だと生活の雑音に掻き消されて聞き取れない。それって何の為、誰の為の放送なんだろう?…とも思わない。その位の薄い存在感なのだが
これが深夜になると物凄いインパクトに激変する。相手は地震や洪水警報なので夜中の何時だろうが流れる訳だ


ここから本題に入るのだが、この放送がとてもよく聞こえる(消防団施設のある北に窓)部屋が我が家には3つある

1つは1階の母の寝室、1つは2階の私達のリビング、そして最後は次女の部屋。お察しの通り夜中の放送がよく聞こえるのは母と次女になるのだが

今から5~6年前だったと思う。弱い地震が何回か夜中にあった翌朝、朝食時の会話で
母と次女が昨夜は放送がうるさかったよね。と文句を言っていた。私の寝室や長女の部屋は南に面しているので全く聞こえなかったよ。と
それがまた母と次女の機嫌を悪くしてしまい、被害者仲間の愚痴に火に油を注いでしまった

だが、ある1点でその会話が突然止まった。そのある1点の部分をそれぞれ書いてみる

母曰く
夜中に突然大きな声で震度なんとかの注意報!!って野太い男の声でしょ?それで毎回飛び起きるよ。せめてもう少し柔らかい女性の声とかにして欲しいよね

次女曰く
めっちゃ気味が悪い。夜中に暗い女の人の声で震度いくつとか、あの声聞くと鳥肌が立つんだよね

これが同じ夜の放送を体験した2人の話だった

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どちらかが寝ぼけていたのだろう。どちらが聞き間違えたのかは不明だが、その後2人は
女性だった!!男性だった!!でちょっとした口論になっていた

それから今に至るまで、この口論は防災放送がある度に繰り返されている。要するに現在に至るまで
母には野太い男性の声、次女には暗い女性の声がたまに聞こえると言う

私としても夜中の放送はどちらが正解かと疑問になってきた。そもそもがどこまでの範囲に聞こえているのか?と、2~3年前に我が家から1番近いママ友に聞いてみた事がある

ママ友も夜中の放送が聞こえる(それも寝室が施設側に窓)ので起きてしまうと言っていた

ママ友曰く
某日本放送協会のアナウンサーみたいな男性のはっきりした響く声で夜中に聞くと大音量に感じて起きるんだよね

ふむ。これは母の言う野太い男性の声が正解か。うちの母は野太い男性の声って言うよ。とママ友に言うと「あーわかる。それそれ」と言われた

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こうなって来ると次女の聞き間違い説が濃厚になるのだけれど、ここから怪しい雲行きになる
本人達からの伝聞で私は全く聞こえない役立たずだ

ある日の夜、主人が仕事を持ち帰りリビングでPC作業をしていたら台風による洪水警報が流れた。それは深夜とは言えない23時頃だ。壁1枚隣は次女の部屋でお互いまだ起きてるなーと物音がしていた時に放送があったので

次女がすぐにリビングに来て、主人に「今の放送聞いた?」と言った

主人曰く
聞いた。あれ、夜は凄い良く聞こえるね。あの男の声怖いね

次女ポカーン。その後

は?男性??いつもの暗い女の声だよ!!

今度は主人がポカーン。壁1枚で聞こえる声の性別が変わる訳が無い

そこで2人で私に話を聞いてくれ。と来たので、私も仕方なくママ友も男性の声と言っていた話をした。話を纏めてみると

昼間や夕方の放送を次女の部屋で聞くと男性の声で、夜中は女性の声なので時間によって変えている。と次女は思っていた
しかし実際の防災放送はいつも男性の声だったのだ

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話はこれで終わり。相変わらず原因やら正体やらわからない不思議話で申し訳ないが
先日の能登半島地震でも、やっぱり次女だけ女性の声の放送を何度も聞いている

予想外というか予想通りというか。私が小さい頃から変な体験が多く、それを面白がって聞いて育った次女の肝はかなり据わっていた

今ではなんと言っているか(なんと、皆に聞こえる男性の台詞と次女だけ聞こえる女性の台詞は違うらしい)女性の放送には毎回同じ場所でノイズが入るとか。そこそこの統計をとっているから驚きである

まぁ、蛙の子は蛙。あまり良くない事は感じないで欲しいと思う蛙母だ

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