眠ることにだけに情熱を捧げるアニメ感想 ~魔王城でおやすみ~


 🔶内容🔶
人間のお姫様である主人公『スヤリス姫』が人間と敵対する魔王タソガレにより攫われ魔王城に幽閉される。
しかしそこでの生活では睡眠に難があり、スヤリス姫は様々な工夫を凝らして快眠を得ることを目的としている癒し系ギャグアニメ。


 🔶睡眠という一貫したテーマ性🔶
 睡眠をテーマにした非常にシンプルな内容でありOPとEDでもそのような歌詞となっている。
 古典的なゲームによくある姫が連れ去られる展開に対し、もし姫を主人公として視点を当てるとしたら
どのような話になるのか?今作はそんな風に作られた印象である。
特に『おお姫よ 死んでしまうとは情けない』のセリフとともに棺桶から起きる様子
テキストの演出やレベルアップ時のSE音などはドラクエをオマージュしたようである。

1話でより良い枕や寝床を探すために檻から何度も脱獄しては魔王城をうろつく上
モンスターを使って棺桶を手入れする様子から、実は姫は戦闘能力が高く自力で城から逃げ切れるとすら思えるが
城に居座りひたすらに睡眠に情熱を捧げるそのシュールなギャップがあることに加え
側近の魔王やモンスターが姫にツッコミを入れる様子がギャグとなっている。
以降も最後までこのような一定のテンションでのノリが繰り広げられる
眠ることを1番の目的としているがその際に様々な問題が起こり
枕の質が悪い、周りがうるさい、寒い、虫がいて寝付けないなど こうした問題に姫は自分で考え行動を起こし問題を無事解決をする。
1クールという短い期間といえシンプルなテーマに対し思いのほかネタが尽きることなく話が進行したように感じるものの
一方で物語としての膨らみや展開性はあまりなさそうである。また勇者はどうしようもないほど無能であった。