拝啓、大野雄二様

「ドラマや映画の音楽作る人になりたい!」と思ったキッカケが冨田勲さんと大野雄二さんの劇伴でした。要するにいつも観ていた「60〜70年代手塚アニメ+日テレドラマ+初期の角川映画」ですね(笑)

大野雄二さんと言えば世間的には「ルパンの音楽作った人」ということになるでしょうけど、それを認識する以前からドラマの音楽を聴いてずっと気になっていたのです。もう50年近く昔の話です。

大野さんは70年代に(主に日本テレビの)ドラマの劇伴やりまくってました。あと、初期の角川映画と松田優作主演映画も多数やってましたね。映画『人間の証明』はあの音楽だから余計に切ないんですよ。

だんだん音の特徴がつかめてきて、いつしか「あ!あの人の音楽だ!」と子どもながらに判るようになっていました。

ビッグバンドとストリングスとハープとフルートとローズピアノ。これが大野サウンドの正体。
ソリッドでリズミカルなホーンセクションを包み込むようなストリングス、合間合間で優しく語りかけるハープ、蝶が舞っているかのような艶やかで軽やかなフルート、そしてやっぱりあのローズの音が心にクる!

同年代の方ならこれ聴いたことあると思います。
大追跡のテーマ

水もれ甲介

最初に刷り込まれた大野サウンドはこのドラマだったでしょうか。
親が毎週欠かさず観ていたので一緒に観ていました。
当然この頃は音楽が誰だとか全く気にも留めてませんでしたが、音は確実に食い込んできて、やがてそこから大野さんの音を聴くと「あ!❤️」となるに至りました。
「ワァ!」というシンガーズ・スリーのコーラスが如何にも大野さんですよ。

犬神家の一族 生オケで聴いたことありますがヤバかったですよマジで。

日テレ+大野雄二の真骨頂はやはり24時間テレビのエンディングテーマ『LOVE SAVES THE EARTH』ですね(勝手に個人的第一位)。
もうこの曲が夏にテレビから流れなくなって30年以上経つのです。流れていた年月よりも長くなっているという事実に驚く。

これもたまに聴きたくなります。24時間テレビの手塚アニメ『ザ・マリンエクスプレス』テーマ曲。ボーカルは元ゴダイゴのトミー・スナイダー
マリンエクスプレスのテーマ

最後に、これは大人になってから出会ったアルバムですが、大野雄二プロデュースのしばたはつみ『シンガーレディ』。これはもう自分の中では宝物と言ってもいい曲ですね。
全面的に大野節炸裂、はつみさんは日本人離れしたリズム感と歌唱力で完璧に歌いこなしてます。
はつみさんがお亡くなりになってから、今月27日で丸14年ですか…。