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ちいかわの世界で暮らしたい

2022年10月17日(月)、くもり

引きこもり生活3日め。今日も今日とて何もしない時間を過ごす。あまりにも暇すぎたのでKindle Unlimitedで適当な本を探していたところ、絶賛アニメ放送中のマンガ『ちいかわ』の第1巻を発見。普段の自分だったら絶対に読まなかっただろうが、気まぐれになんとなく手に取ってしまう。

このマンガを簡潔に表現すると、「なんか小さくてかわいいキャラたちがよくわかんない世界で楽しく暮らす」というものだ。言葉にすると陳腐だが、これが意外によくできていて、正直言ってちょっとおもしろかった。というのも、登場人物である「ちいかわ」たちの生活様式が、まんま無職の自分と同じだったからだ。

ケチャップパスタを作って食べる(これ自分もよく作ります)、
よくわかんない図鑑とかを読んでぼーっと過ごす、カメラとか謎の棒とか欲しいもののことを考える、昼間っからストロングゼロとつまみに手を出す、などなど。やってることといったら、働いてないおっさんの日常生活とほとんど変わらないといえる。唯一の違いは、無職のおっさんは基本的にまったくかわいくないけど、ちいかわたちはめっちゃかわいんだ、これが。クリクリした目で見つめられながら、「もぐもぐ」とか「うーうー」とかされると、どんな荒んだ人間でもきっとキュンとくるはず。完璧な媚びというものを久しぶりに見ましたね。

ただ読んでる途中で結構衝撃を受けたのだが、じつはちいかわたちもたまに働いているのだ。そのものずばり「労働」と書かれた場所に行って、仕事を早い物順で取る。で「草むしり」とか「討伐」(よくわからん虫みたいな奴を退治する)をやって金を貯め、欲しいものを買うというのがちいかわ世界の経済の流れだ。現実世界でいったら、やりたいときに仕事ができるウーバーイーツみたいなものだろうか。

これには正直、裏切られた思いである。せっかく同類として感情移入していたのに、なんか小さくてかわいい奴らですら働いているという現実を突きつけられたのだ。これは神さまが「お前もいい加減そろそろウーバーイーツ再開しろ」と言っているのだろうか。

でもいまの自分はウーバーすらめんどくさい体になってしまっている。それこそ、ちいかわ世界で草をむしったり、変な虫をツンツンしたりするぐらいだったらできるかもしれないが……。現実世界は厳しいぜ、ということを、ゆるふわキャラマンガで学んでしまう一日であった。

ちなみに登場人物のなかでは「くりまんじゅう」(ストロングゼロとかコロナビールをいつも飲んでる奴)が一番好きなのだが、世界観にそぐわないせいか回を進めるごとに出現頻度が少なくなっていた。第2巻でははたしてちゃんと登場するのか確かめたいところだが、残念ながらKindle Unlimitedでは読むことができない。ウーバーイーツで小銭を稼いで買うしかなさそうなので、自分もそろそろ働こうと思います。イヤァーーッハ!

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