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【AIR】公共空間×フードトラックでコロナ禍における街の飲食店の可能性を掘り起こす

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府が求めていた都道府県をまたぐ移動の自粛が今月19日に全面解除となりました。合わせて東京都から要請されていた居酒屋を含む飲食店の営業時間を午前0時までとする要請も終了となりました。ところが街場では時既に遅しということも。。この記事にあるように、筆者の暮らす街でも自粛期間で出歩かない間に近所の飲食店がそっと閉店していました。

・臨時休業のつもりがそのまま閉店 飲食店の休廃業相次ぐ

https://www.asahi.com/articles/ASN6471MNN5XTIPE009.html

街場の飲食店みも営業自粛要請の制約は無くなりましたが、あらゆる業種で感染拡大防止対策を取り入れた新しい営業スタイルの確立が求められています。以前と同じそのままのやり方で売上確保することが難しい状況です。例えば、ソーシャルディスタンス確保のためにお客様同士の間隔を空けるとなると客席数を減らす必要が出てきますし、密を避けるために1回に入店できるお客様の人数も制限せざるを得ません。このことは当然、売上減少に直結します。特に売上規模の小さい街場の小規模飲食店にとって売上減少が与えるダメージの比重は大きくなります。

既存の店舗は、固定店舗プラスαで新たな売上を創出する必要に迫られますし、これから飲食店を起業しようという人にとっては、今回の新型コロナの事態を鑑みて果たして本当に固定店舗で開業する必要があるのか?という疑問が浮かんでいるはずです。

飲食店を取り巻く環境の激変が早くも兆してとして現れているのではないかと思うのが、フードトラックへの問合せが急増しているというこちらの記事。フードトラックの開業・運営支援サービスを展開しているMellow社の説明会への問合せが急増しているんだそうです。Mellow社は都心の再開発ビルの足元に生まれた公開空地とフードトラックの出店者をマッチングするプラットフォームサービスを中心に展開してきているベンチャー企業です。

・苦戦する飲食店が注目、フードトラック問い合わせ急増。初期投資抑えたプランも

https://newswitch.jp/p/22297

今後、既に固定店舗を経営しているところは、店舗以外で今流行りのデリバリーの継続であったり、三密を避けられる屋外にアドホックにに出店できるようフードトラックを検討しているのではないかと思います。これから飲食店を開業する人ならば、再び新型コロナの流行がやってきた時のことを考えると、固定店舗と比較して初期投資も抑えられ、ランニングコストも軽い、フードトラックからまず始めてみるという選択肢を選ぶ人が増えるのも頷けます。

こうした出店者サイドの意識の変化を、Mellow社ではサービス化し、新車フードトラックの5年間リース契約と各種保険をパッケージにし、開業から継続経営までもトータルサポートする、フードトラックのサブスプリクションパッケージ「フードトラックONE」をこの4月から提供し始めたりもしています。

・フードトラック「ONE」

https://www.mellow.jp/lease

更に、ご存知の方も多いと思いますが、新型コロナ感染症の影響を受けている飲食店等を支援するための緊急措置として国が道路の制度を緩和し、テイクアウトやテラス営業などのための道路占用の許可基準を緩和する試みをスタートしています。今回の事態以前から、道路だけに限らず公園、広場、公開空地等のオープンエアな公共空間利活用は今の都市の大きなテーマであり、新型コロナの影響を受けその利用すべき価値はより高まっています。こうした背景もフードトラック出店者にとって今後、追い風になっていくはずですよね。

・国土交通省 道路局 「新型コロナウイルス感染症による道路占用許可の緊急措置について」

https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/senyo/covid/07.pdf?fbclid=IwAR1YOSKQi1vBMLMFqZbSGGnyuTUaoR6UwKmRionWIg_-TeoPsZ0gFVTJ88M

実際、新型コロナウイルスが流行する以前から、公共空間活用に乗り出していた自治体では、既に実践してきている公共空間利活用の動きをWithコロナ、Afterコロナと言われるような大きな環境変化に適応させていく動きが出てきています。

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