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【AIR】コロナ禍の中での観光白書(2021年版)が公表

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大で他国同様に大きな打撃を受けている日本の観光産業。その影響が反映された2021年版観光白書が先週、公表されました。

・21年版観光白書 Go Toなどの施策を振り返る

http://www.ryoko-net.co.jp/?p=95268

思い返すと2019年の訪日外国人旅行者数は過去最高の3,188万人となり、2020年は東京オリンピックも開催され政府の目標数値である訪日外国人旅行者数4,000万人到達、というシナリオだったと思いますが、ご存知の通り新型コロナウイルスの世界的な流行によりこうした筋書きは瓦解してしまいました。インバウンド獲得による観光産業振興は地方創生の大きな軸にも据えられ、わが町に外国人旅行者にいかに来てもらうか、に各自治体知恵を絞っていたわけですがコロナ禍で大きな転換を余儀なくされました。

ここ数年で急激な伸びをみせていたインバウンド観光客が一気に消滅し、まさに山高けれれば谷深しの言葉通りの状況が2021年版観光白書には現れております。コロナ禍がどんなインパクトや変化を観光分野にもたらしたのか気になった点を抜粋しながら皆さんと共有できればと思います。

・観光白書 令和3年版 概要

https://www.mlit.go.jp/statistics/content/001408958.pdf

●2020年の世界の観光の状況

白書ではまず世界のマクロ的な観光動向について触れています。UNWTO(国連世界観光機関)の2021 年3月の発表によると、2010年以降伸び続けていた国際観光客数が新型コロナウイルス感染拡大防止のため各国で渡航制限等の措置が採られ大きく減少していることが分かります。

前年の2019年の国際観光客数が約14億7,000万人に対して2020年は約3億9,000万人と約10億8,000万人減、前年比約73%減になっています。2020年は全世界的に国際観光分野に対して強いブレーキがかかった1年だったことがよく分かります。

国際観光客数  2019年 14.7億人 → 2020年 3.9億人

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●日本の観光動向 訪日外国人旅行者数

2020年の訪日外国人旅行者数を見てみると、前年比約87.1%減の412万人。世界の国際観光客数の減少率約73%よりも高く、日本ではよりマイナスのインパクトが大きかったと言えます。

訪日外国人旅行者数  2019年 3,188万人 → 2020年 412万人

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