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【AIR】渋谷に誕生した立体都市公園「MIYASHITA PARK」に行ってみた

長期に渡る再開発工事が完了し始め街の景色が大きく様変わりしている渋谷駅周辺。今月、また新たに注目のエリア「MIYASHITA PARK」がグランドオープンを迎えたということで早速行ってみました。

そもそも宮下公園は1948年の戦後間もなくに誕生し、その後、自動車社会到来に合わせて1966年に上に公園空間、下に駐車場が整備され今の原型ができあがったそうです。ということで、建設から半世紀以上が経過し老朽化による耐震性の課題解決、駅前再開発と連携させ駅前公園としてのアクセス性向上、2020年東京オリンピックにふさわしい公園づくり、といった点を趣旨に新宮下公園整備が計画されました。

今回の整備事業、正式には「宮下公園等整備事業」と言い渋谷区の事業になります。区の財政負担軽減を狙いPPP事業として企画され公募型プロポーザルの結果、2014年に三井不動産が事業者に選定されています。

・宮下公園等整備事業
https://www.shibuyabunka.com/special/201704/f/

更に2004年に改正された都市公園法により制度化された「立体都市公園制度」が活用され、公園と駐車場の他、商業施設、飲食店、ホテルを一体化した整備を可能としミクストユースが図られています。イメージの参考にプロポーザルに提出されたイメージパースがこちらです。

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ちなみに「立体的都市公園制度」について詳しくはこちらのレポートが参考になりますので関心のある方はご覧になってみて下さい。

・「立体都市公園制度の概要について」(国土交通省 都市・地域整備局 公園緑地課)
https://www.uraja.or.jp/town/system/2005/doc/rittai2005.11.pdf

レポートによると立体都市公園制度の意義はこんなところにあるようです。

・従来の制度では、都市公園の立体的土地利用に関しては、民間駐車場や店舗は都市公園の地下占用ができない等、都市公園法に基づく都市公園の占用の制限があり、都市公園整備にあたっての立体的な土地利用を積極的に進めることができなかった。
・そこで、2004年の都市公園法改正により、適正かつ合理的な土地利用を図る上で必要がある場合に、都市公園の区域を立体的に定めることで、都市公園の下部空間に都市公園法の制限が及ばないことを可能とし、当該空間の利用の柔軟化を図れるよう立体都市公園制度を創設した。
・本制度により屋上公園や人口地盤公園など民間施設と一体となった都市公園の整備、地下駐車場などの都市公園の地下の有効活用が可能となった。

渋谷区はこうした立体都市公園制度を活用しつつ公園の敷地に34年10ヶ月の定期借地権を設定し三井不動産は総額約235億円で渋谷区と契約を締結しています。また公園の運営管理は指定管理で実施し、指定管理者として三井不動産と西武造園で構成する「宮下公園パートナーズ」が決定しています。

「MIYASHITA PARK」の概要は次の通りです。

【「MIYASHITA PARK」の概要】
・敷地面積(施設全体):約10,740㎡
・延床面積(施設全体):約46,000㎡
・全長(施設全体):約330m
・用途:都市計画公園、都市計画駐車場、駐車場、物販店舗、飲食店、ホテル
・商業棟階数:(南街区)1階〜4階 (北街区)1階〜3階
・ホテル棟階数:4階〜18階(240室)
・駐車場:375台
・定期借地権:34年10ヶ月(工事期間分を含む)
・借地料:総額約235億円
・公園の指定管理者:宮下公園パートナーズ(構成団体:三井不動産、西武造園)

続いて各施設部分をご紹介していきます。

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