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【AIR】進化する街の屋外広告

日常で我々が外出すると、ターミナル駅を下車すれば駅前ビル群の壁面や屋上には看板やディスプレイが設置され様々な広告を目にします。駅前ビル群以外にも電車やタクシーの車内、駅構内や商業施設内等、日頃意識していませんが外出先には看板やデジタルサイネージ等からありとあらゆる広告が流れてきます。更に最近ではスマホから取得する位置情報に合わせ、ユーザーの外出先に合わせた店舗や商品の広告配信がされています。

こうした広告は業界内で「OOH(Out Of Home) メディア」と「屋外広告」と言われており次のようなものがあります。例えば、ビルに設置されている屋外ビジョン、駅構内や商業施設、店頭、路上看板等のデジタルサイネージ、ビル壁面や屋上に印刷物を掲出する看板広告、トラックを広告でラッピングしたアドトラック、電車やタクシー内等の交通広告、商店街のアーケードや街路灯に取り付ける旗・幕広告等、実は街には様々な屋外広告媒体が溢れています。

ちなみに広告市場の中における屋外広告の規模と割合は、大手広告代理店の電通が発表している「2020年日本の広告費」によると、2020年は2,715億円で総広告費に占める割合は4.4%です。

・2020年 日本の広告費

https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/0225-010340.html

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実はこうした屋外広告が欧米ではエリアマネジメント組織の財源の一部として活用されていたりもします。国内でもまちづくりの担い手が景観向上のためのルールに基づき、公道上並びに民有地の屋外広告を販売し得られた広告収入を地域課題解決や地域価値向上のためのエリアマネジメントの財源に充てようというエリアマネジメント広告については、屋外広告物に関連する規制を緩和する通知等を国が出したことで屋外広告をまちづくりの財源として活用するエリアマネジメント組織が出てきています。また商店街組織の中にも商店街で整備したアーケードや街路灯を広告スペースとして販売し地域活性化事業や街のイベント事業を実施しているところもあります。

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