週刊まんが未知+「プロ漫画家が選ぶすごい漫画3選」レビュー「「爆音列島」「デデデデ」「サルまん」…石黒正数先生は推し漫画のプレゼンの天才ですっ!」

テレ朝で毎週水曜深夜(1:56-2:13)に「週刊まんが未知+」という番組があって
毎週プロ漫画家が出演して「すごい漫画」3本を紹介すると言う。

「すると言う」と伝聞系なのは僕も昨日その存在を知ったからである。

だってこんな告知見たら観るしかないじゃん!

ハライチの岩井勇気さんと声優の花澤香菜さんが司会進行役で
今週のゲストは石黒正数(いしぐろまさかず)先生。

石黒先生の紹介される「すごい漫画」とは…。

1.高橋ツトム先生の「爆音列島」
不良漫画を
「(主人公(不良)の日常をスケッチする)エンジョイ型(湘南爆走族とか)」
「(外見は高校生でも所業が任侠の)任侠型(クローズとか)」に
分類され,その「中間的存在」に「ヤングギャング」とかを
紹介されておきながら
「爆音列島」は「何処にも属してない」
「型」で分類出来ないリアルなんだと朴訥とした口調で語られるのである。
その後も「一体なにがリアルなのか」を熱っぽく語る石黒先生!

2.浅野いにお先生の
「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(デデデデ)」

『「浅野いにお」は「何」から1番最初に読む?』

との石黒先生の設問に先生御自身が「デデデデ」と答えられると
岩井&花澤両氏は
「いやいやいやいやないないないない」
と即答する。
「難しい」「絶対1番最初に選ばない」
と言うのである。
しかし石黒先生は止まらない。

「浅野いにお先生はサブカルのキングなんです」
「世が世なら「浅野いにお」は(「サブカル」の)季語なんですッ」
「季語であるが故にかえって敬遠する人がいるのではないか?」
「動画系サイトで「デデデデ」を紹介してる動画を何度か見ましたけど」
「皆上手く紹介し切れてない」
「よし分かった。俺がやるッ!」
「ダメだッ!俺には上手く「デデデデ」の魅力を紹介出来ないッ!」

もうね。こんな素晴らしいプレゼン僕は見た事が無いよ!

3.相原コージ&竹熊健太郎両先生の「サルでも描けるまんが教室」
花澤香菜さんの「ナニコレ」の声。
石黒先生所蔵の「サルまん」は経年劣化で変色してるから当然か…。
「漫画家のマンガ」は「まんが道」「燃えよペン」「バクマン」等数あれど
「サルまん」は「闇のバクマン」だと石黒先生は指摘される。
竹熊先生が話を考え相原先生が漫画を描く
「マンガ指南書」「漫画家サクセスストーリー」の形式を取りながら,
どんどん「おかしな方向」へと話が転がって行く。

ふたりは漫画の新人賞に落ちた。
ではどうしたらデビュー出来るのか。

石黒「清掃員の格好してトイレで時間を潰し
真夜中に編集部に潜入し自分達以外の応募原稿を焼けばいい」
花澤「やめてよォォォォ!!!」

「正しい事は書いてあるけど,このふたりの所業・顛末は到底真似出来ない」
『前代未聞の「マンガ指南書」である』
との石黒先生の流れる様なプレゼンに魂が鷲掴みにされるのである。

いやあ滅茶苦茶面白かった!

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