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ウルトラマンブレーザー「天空の激戦」レビュー「役所対応に阻害される『スカード創設の志』」。

アースガロンMOD3の高速運用試験中にヤスノブの意識が混濁し,
視察に来ていた上層部はヤスノブを搭乗者から外す様命令して来る。

そもそも特殊怪獣対応分遣隊
(Special Kaiju Reaction Detachment=SKaRD=スカード)を創設した
ハルノ参謀長は怪獣現出対処の常に後手に回って来た
地球防衛隊の動脈硬化したお役所体質を嫌い
スカード隊員に相当な裁量権を与え
怪獣の対処(Kaiju Reaction)に「即応すること」を目的として
結成した筈なのにハルノが失脚し謹慎処分となってからというもの
スカードの「自由裁量権」を
地球防衛隊上層部が無造作に侵害して来る様になった。

アンリ「私は体力が取り柄の人間です」
「ヤスノブさんの様な精密狙撃技術はありません」
「それをマッハ9の操縦に耐えられないからと言ってヤスノブさんを切り…」
「気絶しなかった私を生かすなんて…」
「上の考えは間違ってます!」

あのさ。

ハルノが健在だった頃のスカードなら
「操縦者アンリがマッハ9で狙撃者ヤスノブを運搬し」
「ヤスノブには狙撃に専念させる」
って適材適所の運用が自由自在に出来ていて
それがスカードの「即応性」を生かした特徴であり長所だったのに
今や地球防衛隊の
「決して失敗は許されない」
との動脈硬化した役所対応に阻害されている。

今思えばハルノが如何に地球防衛隊上層部の横車を防ぎ,
スカードを守っていたかの証明となっている。

今回は以前倒したデルタンダルが体格が6倍となって再登場し,
便宜的に前者をデルタンダルA,後者をデルタンダルBと呼称してる。

今回は隊長のゲントの機転で
アンリとヤスノブで役割分担してデルタンダルBを撃破したが
ゲントはヤスノブを上層部に無断でアースガロンに搭乗させた
始末書を幾枚も書かねばならないだろう。

「こんな無駄なこと」を排除する為にスカードは創設されたのに…。
今やその「スカード創設の志」が阻害され
怪獣現出に即応出来なくなり始めているのだ…。

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