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月刊ヤングキングアワーズ誌2024年8月号レビュー「長谷川哲也先生の「ナポレオン」22年間の連載が堂々完結!永久保存版だッ!」

今月のヤングキングアワーズ誌の表紙は
今回で最終回を迎える
長谷川哲也先生の「ナポレオン」だ。
この表紙には「他の漫画の情報」が一切掲載されてない。
「雑音」が一切ないッ!
つまり…永久保存版ってことだァァァァァ!

ナポレオン,ダヴ―,ミュラの馬鹿,ランヌ,スルト,
オージュロー,ベルティエ,マッセナの勇姿が描かれている。
マッセナだけ加齢した姿が描かれているのは何故なのだろうか。

それにしても…「ナポレオン」の連載が始まる前は(22年前は)
ナポレオンとジョゼフィーヌとアントワネットとダヴィッドと
ロベスピエールとサン・ジュストしか知らなかったのに
思えば遠くに来たもんだ。

アワーズ誌ゆかりの漫画家の方々からの絵の描かれたコメントが嬉しい。
おがきちか・宇河弘樹・岡田屋倫一・小野寺浩二・近藤るるる・宮原るり・やまむらはじめ・吉川景都・六道神士(敬称略)…とても数え切れない…。

最終話は
1831年ウィーンでナポレオン二世(ライヒシュタット侯爵)がマルモン元帥に
「アナタは父を…裏切ってはいませんよね…」
と声を掛け…マルモンが黙っている場面が男泣きポイントですね。

1845年…イタリア遠征から50年後…。
ビクトルと今や最後の元帥となったマルモンがロディ橋を渡る。
50年前にナポレオンと鉄の漢達が駆け抜けていった橋…。

天啓の様に舞い降りたのは
自分が必ず死ぬと言う実感

今日死ななくても明日
明日を生き延びても明後日
1年を生き延びたとしても何れ死ぬ

ロディの橋の上にいるのはあの惨めな男(ビクトル)ではない
全人類がそれと気付かずあの橋の上を進んでいる

生命は軽い

オレは今日を生き延びたら
100万の犠牲など屁とも思わん

命を捨てれば簡単だ

命を捨てればあの橋を渡り切れるッ!

いま…弾幕の鉄のカーテンを抜けた…
一発も当たらないのは…
オレが特別な人間だから

やがて偉業を成し遂げる男だからッ!

今から200年前…
この橋の上を鉄の漢達が駆け抜けていった…。
ミュラの馬鹿,ドゼー,ダヴー,ランヌ,オージュロー,マッセナ,ネイ,マルモン,
ジュノー,ベルティエ,ナポレオン,ビクトル…。

それ故に漫画家テツヤ・ハセガワの語る次の物語を伝えよう。
その物語は「ナポレオン」といった…。

22年間に渡る月刊連載に於いて
ただの一度も休載せず
「ナポレオン」という男の生涯を描き切り
「ナポレオン」という男の生涯を語り切った
長谷川哲也先生に心からの敬意と感謝を捧げるものである。

僕も22年間,一度も中断する事なく
ひとつの漫画をリアルタイムで
読み切ったのはコレが初めてである。

22年間…アンタを信じてついてきて良かったよ。


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