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ウルトラマンブレーザー「虫の音の夜」レビュー「テルアキの様な決して馴れ合えないふざけられない冗談ひとつ言えない寡黙で実直な人間によって世間は回り平和が守られているのだ。」

今回はテルアキ副隊長の話。
「父が倒れた」と郷里の兄から連絡があり駆けつけたテルアキだったが
それは嘘で本当はテルアキに嫁を貰うよう勧めたり,
家業を継ぐよう説得したり…。
でも本当の本当はテルアキに危険な任務の伴う防衛隊を辞めて欲しい…。
昔の父は「こんなこと」言わなかったのに…。
兄に話を聞くと畠を荒らす害虫の悩みの心労が原因だと言う。

害虫の巣を発見したテルアキは
害虫が等身大の大きさの「怪獣」である事に驚く。
害虫はは農作物の成長に必須の窒素を食べており害虫の大きさはさておき「駆除」しなければならない「対処」に変わりはない。
「ズグガン」と命名された害虫には群体行動する性質があり
案の定親玉…ズグガンクイーンがいた。
山程体長がある為,ブレイザーとスカードの連携作戦を採り
テルアキは危機の迫ったズグガンが鳴き声で仲間を呼ぶ習性を発見。
害虫の習性を利用してブレイザーに加勢し,卵の群れを焼却するのであった。卵を焼却する前に「済まない」とズグガンに一礼する
テルアキの生真面目に筋を通す性分が良く表れている。

父は今日も「テルアキが守った土」を耕すのであった。

セブンの「北へ還れ」の様なおセンチな展開は一切なし。
テルアキは都会にいようと郷里にいようと生真面目に職務を果たすのみだ。

「俺は父さんからこの生き方を学んだんだ」

って言葉にほんの少しだけ「私情」が混じるのが
「素のテルアキ」が垣間見えるポイントと言える。
僕はテルアキの様な「実直な人間」が好きだ。
こういう決してふざけられない馴れ合えない
冗談ひとつ言えない人間が
世の中を回し平和を支えているのである。

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