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つのだじろう先生の漫画「うしろの百太郎」レビュー「三人の講師」

映画「エクソシスト」(1973)が
日本でも大ヒットしにわかにオカルトブームとなった頃,
本作品(1974)が執筆されました。
本作品の役割は
「心霊現象」って何?
「心霊現象」って理屈で説明できるの?
「心霊現象」なんて実際にあるわけないだろ!
といった数々のご意見ご質問に作中で回答してゆくことです。
「心霊現象」に関する薀蓄漫画という位置づけですね。

本作品の主人公は後一太郎(うしろ いちたろう)君。
本作品開始時は「心霊現象」に対する知識ゼロの状態です。

そんな一太郎の主な「講師」は3人います。

1人目は一太郎の父親です。
父親は「心霊現象」を科学的に解明する立場で
彼に「心霊現象」の知識を授けてくれるのです。

2人目は一太郎が拾った霊能犬ゼロです。
一見普通の犬に見えますがゼロは脳で一太郎と会話ができるのです。
ゼロの立場は「さわらぬ神に祟りなし」というものです。
余計なことに首を突っ込むから怖い思いをするんだぜ。
ゼロは「忠告」という形で一太郎に知恵を授けてくれるのです。

3人目は一太郎の守護霊「百太郎」です。
一太郎が何らかの霊的な攻撃を受けたとき
百太郎が一太郎を守護し,
たしなめるという形で彼に知恵を授けてくれるのです。

こうして一太郎は3人の講師から指導を受けつつ
今日も今日とて,わざわざ怖いところに赴くのです。

そんな一太郎の口癖は「たすけて百太郎!」です。
「たすけてドラえもん!」ほど有名ではありませんが
本作品の連載当時は結構流行ったんですよ?

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