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ラーメンを食らう旅へ行く(2)

バスで飛行機に乗る

電車を降りて、一直線に保安検査所へ。
この時間に飛行機に乗る人たちだから、手慣れた人が多い。さっさと荷物をバラして検査に吸い込まれていく。僕もそれなりに手慣れているものの、流れに遅れないように少し急ぐ。

羽田空港の出発ロビーも、ずいぶん改装されて、充電はできるし、有料だけどマッサージチェアも置いてあるし、人の少ない時間帯なら全く不自由ない。

もっと頻繁に使ったり、人の多い時間帯とかならラウンジもいいのだろうけど、、

今日乗るのは山形便。はじめてのエンブラエル機で、バスで駐機場まで行き、タラップ(階段)を登って搭乗する。エプロン(地上)に降りられるから、これはこれでご褒美のようなものである。

果たして、快晴も快晴、富士山くっきりのベストコンディションであった。あまりにも嬉しすぎて、まだ関東を出発すらしていないのに、旅に出て良かったと思う僕だった。

見回した感じ搭乗率は7割ほど。隣席も空いていて大変気楽だ。ドアが閉まり、いよいよ離陸かと思った瞬間に機長からアナウンス。いきなりトラブルか?

山形空港の運用開始が8時からなので離陸の時間調整をしています

そんなのあるのか。

来ない車、凍える僕

結局、羽田空港の誘導路に25分間。離陸して着陸までが35分間。笑っちゃうような飛行時間だ。とはいえ定刻通りに着いたし、しっかり揺れてくれたので、ある意味、飽きない空の旅だった。離陸時の時間調整は、遅れたときのための余裕時分だろうか。

飛行機を降りて、ボーディングブリッジの窓から見える白い景色と、ひんやりとした冷気が、旅先に降り立った実感を増してくれる。

着陸して15分後に、さくらんぼ東根駅までのタクシーを予約していた。他にも送迎や山形駅行きの乗合バスなどがきていて、小ぢんまりした空港が賑やかな感じになっていた。さて、僕の乗る車はどれだろう。

いないやんけ。

居ない。全然居ない。
予約の時間の5分前までに、停まっていたクルマは全て出て行ってしまった。

ぽつりと取り残された僕。
予約のメールを見返す。昨日ではない。今日だ。念のため、定刻まで待ってみるが、来る気配がない。

もう一度予約のメールを見返す。電話番号がある。そうだ、電話してみよう。

おじさん『はい、××タクシーです』
ぼく「もしもし、私むらりんごと申しますが…予約したタクシーが来ないのですが」
おじさん『あっ、今向かってます!もうつきます!』
ぼく「・・・わかりましたー。(蕎麦屋の出前やんけ)」

ともあれ、来るらしい。待ってみよう。
乗り場は外にある。雪もガッツリ降っている。寒い。

結局、この電話から5分経って、タクシーが着いた。なぜか、前の客を降ろしている。この5分がえらく長く感じ、遅れたときのための余裕時分は大事なんだな、と身をもって分かったのだった。

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