カレーライスを配るためのライブ

僕が生放送のネット番組をやっていた時、最終回で視聴者、スタッフを騙すと言う企画をやった、僕がネットニュースの記者に文句があると言い直接、電話で記者と討論をし、その記者が本当は新聞記者をやりたかったけどなれずに、ネットニュースの記者をやって家族を養ってると言うやりとりをする。記者は後輩芸人に成りすませて、最後はその記者がおれに説得され、もう一度新聞記者を目指し、最後は大手の新聞社に入社するという、嘘の物語をでっちあげた、視聴者や番組スタッフからは絶賛の嵐、涙が止まらない、僕も夢を諦めない、など、たくさんのコメントが届いた。そして最後に、僕が全部うそでしたー、おまえらはすぐに情報に騙されるんだよ、って、壮大なドッキリのネタばらしをする。

コメントは抗議が殺到、もう何も信じられません、と言ったようなコメントがたくさんきた。それを見ていたのが、いま沖縄でスパイスカレー屋を、やってる"たけちゃん"という男だ。

たけちゃんは、その生放送をみて、自分もカレー屋になれるんじゃないのか、と立ち上がったがドッキリと知って、だったら本当に自分がカレー屋になってやる、夢を叶えてやる、と、なぜか逆に、怒りで夢を叶えてやるという風に捉えて、たけちゃんは、その数年後、カレー屋を沖縄にオープンした、貯金もない彼は銀行の人を熱意だけで説得し、融資を受け、那覇にカレー屋を作った。

なぜ僕がそれを知ってるかと言うと、沖縄で仕事があった時に、急に、カレーを持った男に呼び止められ、あの時の番組の視聴者のひとりです、絶対にカレー屋になってやるって、誓い、いまカレー作りをやってます、と、沖縄で仕事があるたびに、試作のカレーをもって僕の前に現れた。そしていま立派にカレー屋になったたけちゃんを、襲ったのはコロナ禍での時短営業。そんなたけちゃんカレーを、いま観光客が減って、大変な沖縄の人たちに食べてほしい、たけちゃんも喜ぶし、地元の人たちにも喜んでほしいと、僕はzoomでライブをやりその売り上げをたけちゃんカレーを買うお金にして、そのカレーを応募があった沖縄の人たちに配ろうと、そしてカレーが手に届くさまをすべてカレー屋たけちゃんのYouTubeで配信してもらおうという、作戦を立てることにした。沖縄の後輩芸人が三線をひき僕がコメディを、沖縄の友達が、沖縄の歴史やいまの状況、基地についてをレクチャーする60分のライブを。

もしよかったら来てください。


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