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第2回ローカルモビリティサミットin西粟倉を開催しました

地域の「動く」について考える「ローカルモビリティサミット in西粟倉」。
二回目となる今回は、前回見えてきた‘’仕組みづくり‘’の課題に関して、中心となる人材の重要性と、議論を深めたい超小型モビリティの活用、この2つのテーマについて考えました。
全国各地でローカルモビリティの取組みに関わっている事業者や地域おこし協力隊、研究者や一般参加者のみなさんと、オンラインを交えて幅広くディスカッションをしました。

配信動画

サミットの様子はYouTubeにて配信しておりますのでぜひご覧ください!


セッション1 「地域おこし協力隊×モビリティ事業の人材育成」

登壇者

  • 佐賀県地域おこし協力隊/木村瑠々花氏

  • 一般社団法人ちいきのて/青柳順子氏〈オンライン登壇〉

  • (同)ローカルモビリティーズ/猪田有弥

  • ディスカッションコメンテーター:島根県立大学/田中輝美准教授〈オン 

  • ライン登壇〉

佐賀県の地域おこし協力隊である木村さんは、暮らしのモビリティサポーターとして活動されています。
住人や環境にとって最適な公共交通を計画することを目指されており、地域コミュニティとモビリティの連携の重要性に着目されていました。
コミュニティバスの利用促進事業では、地域の経済が活性化し、モビリティだけでなく経済も回ることを発表頂きました。


次に青柳さんから兵庫県豊岡市における活動を発表頂きました。
青柳さんは地域づくりに関連する様々な事業に取り組まれている中で、人口減少が著しい地域の交通を解決するオンデマンド交通の導入についてお話頂きました。地域と有識者との調整役として、コミュニティ組織や行政との連携を進められたとのことです。
週に何回も行った関係者とのミーティングやワークショップ、ヒアリングのお話から、関係者とコミュニケーションを大切にしながら事業を進められたことが伺えました。


お二人の報告の後、田中先生のコメントから、地域住民や行政等をつなぐコーディネーターの役割や必要性、人材育成について議論しました。
具体的には、「動画」を活用したプロフェクト発信について、もう一つのキーワードとして「学生」が挙がりました。学生がプロジェクトに参加した事例から、学生自身の移動の困り感をコーディネーターが理解し繋いでいくことの必要性を議論しました。

セッション2 「地域の超小型モビリティを活用した事業」

登壇者

  • (一社)姫島エコツーリズム/吉用直江氏〈オンライン登壇〉

  • (同)ローカルモビリティーズ/猪田有弥

  • ディスカッションコメンテーター:早稲田大学/井原雄人准教授

吉用さんの発表では、ご自身が運営されている姫島エコツーリズムにおけるオンライン観光コンシェルジュの取組みについてお話頂きました。
大分県の姫島では現地観光ガイドの高齢化や人手不足が深刻化しており、解決策としてオンラインで島外のガイドが観光案内を行い、現地の観光資源や地元の魅力を発信する試みが行われています。
ガイドの研修やトレーニングの様子から、質の良いサービスを提供したいという思いが伝わってきました。

発表後のディスカッションでは、地域における超小型モビリティの活用について議論しました。超小型モビリティ事業の成功には独自の面白さや特別な要素の強調が必要ということなどが話題となりました。


ローカルモビリティ活動の今後の展開について

モビリティに関連した幅広い議論が行われました。
井原先生から、他地域の良い例を真似て広めていけることは素晴らしいとしつつ、地域独自の要素を加えることの重要性をお話頂きました。
木村さんより、地域おこし協力隊員のキャリアプランとして専門性を高めることが、地域において多様なスキルや価値観を持つ人材が増えることにつながるというお話でした。

最後に井原先生より、地域に合わせたモビリティの選択が重要であるとのお話をされました。価値は人によって異なり、例えば車の速さと安全性は相反する価値だと指摘されました。
世の中に様々なモビリティがある中で、地域に合わせたモビリティを選定するには色々な立場の人が協力した上で、コーディネーターが異なる価値観をまとめることが重要であるとされました。
価値観の多様性を認識し、地域発展のために議論と協力が必要であると締めくくられました。


この度は、登壇頂いた皆様、長時間お付き合いいただいた来場者・視聴者の皆様に感謝申し上げます。
皆様の今後のご活躍をお祈りしております!

開催地・時間

2023年11月23日(木祝)10時~12時半
むlabo(岡山県英田郡西粟倉村長尾1464)とオンラインで開催しました。

  • 各セッション説明:(一財)西粟倉むらまるごと研究所/河野有吾

  • 総合司会:(株)ハッピーエンジン/菅山明美氏

  • テクニカルディレクター:(一社)小さな拠点ネットワーク研究所/檜谷邦茂氏


昨年の様子はこちら





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