「茨城大学村上ゼミ」連載 フリーアナウンサー 石森礼子先生による「就活声トレ」#5

ライター:石森礼子
編集:4年(10期)宮下楊子(茨城県)
 
〇声が出れば、人前で話すのが楽しくなる!
 話し上手になりたい!と思ったら、話のネタになるような雑学本を手にとったり、就活面接の本を手にとったり。みんなが食いつくような流行を追ったりする人も多いでしょう。
 しかし、話の内容は二の次。そもそも声が相手に届いていなければ、折角集めたネタも宝の持ち腐れになってしまいます。
 良く通る声を出すために最初にすべきこと。それは、発声練習です。
 声が小さいのも、滑舌が悪いのも、トレーニングを重ねることでメキメキと改善されていきます。
 また、声が出るようになると、相手のリアクションも良くなり、話すことがどんどん楽しくなっていきます。
 
 良い発声を身につけることには、「集団の中で目立つ!」というメリットにつながります。
多くの人は発声を意識しません。集団の中にひとりだけ声が通る人がいると、その人は強く印象に残るのです。
 就職活動において、気持ちよく通る声は、何よりも大きな武器になります。
 
〇母音の発音トレーニング
 日本語は、カ行以降の音(「ん」以外)が全て、ア行の母音とともに構成されています。
口をしっかり開けて正しい形を作り、母音をきちんと発音しないと、モゴモゴと何を言っているのか分からない、滑舌が悪い人になってしまいます。
 母音を発音する時に気をつけることは、「舌の上がり方」と「口の開き方」。
鏡をみて、正しい口の動きになっているか確認しながら、実際に発音してみましょう。
【母音発音のポイント】
「あ」:舌は口の中に自然に置いたまま、大きくアクビをするように口を開く。
「い」:舌を上の歯茎に向けて上げるように、口を横いっぱいに引っ張るように口を開く。
「う」;舌は「い」よりも奥に引っ込め、口をすぼめてタコのように、やや前に突きだす。
「え」:舌先を舌の歯の裏側にくっつけるように、口は横一文字に引く形にして口を開く。
「お」:舌は「う」よりもさらに奥の位置に、唇を意識して丸い形にする。
 
〇滑舌を良くする、口まわりの筋トレ
 普段会話をする時、顔の筋肉を動かすことを意識している人は、ほとんどいないでしょう。
しかし、話すために口を開け閉めするとき、私たちは色々な顔の筋肉を使っているのです。
苦手な音があるときは、その口の形を作る筋肉が弱っている証拠。
声を発する時に使う筋肉を鍛えれば、劇的に滑舌が良くなり、よく通る声を発することができます。
 
先ほど紹介した正しい母音の口の開け方を、
より大げさに口を広げることで、口まわりの筋肉を鍛えるトレーニングになります。
他にも、次のエクササイズも効果的です。
 
①口角を左右交互に引き上げる
鏡を持ち、右側の口角を思い切り引き上げる。次に、左側の口角も思い切り引き上げる。1日に何回か繰り返えすことで、口まわりの筋肉が鍛えられます。
 
②苦手な行を練習する
滑舌悪い行や音・苦手な行は、その口の形を作る筋肉が弱っている証拠です。
同じ行・同じ音だけを繰り返し練習し、高速で発音します。
 
苦手意識を持たず、弱点に気づくのが成長への第一歩です。
 
次回からは面接のポイントについてお話をします。テーマは、「面接は、席につく前から決まっている!」です。お楽しみに!

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