駅に到着して青い空が目に入ります。その次に目に留まったのは大きなお山。
そのお山は、ちょっとかわいそうで、コンクリートの為に削られて、山肌の地層がむき出し。そして、なにやら山のふもとでは、コンクリート工場らしき煙突から、煙がもくもくと出ています。
蝉の大合唱が聞こえるほどの自然に囲まれる一方で、産業色のコントラストが印象的で、ジブリ映画の「アシタカせっき」を思い浮かべました。ここは大昔、海だったそう。いまは、山から石灰を削り、人が住む町になりました。
その中で、ぜひとも(強調)ご紹介したいのが、海から水を、山から土を掬うような自然さで、山を中心とした循環に目を向けて、人に込められた魅力を掬い、新しい町をつくる。そんな、魅力発掘家のたばたさん。(魅力の渋滞)
その方の目を輝かせる未来には「日本一チャレンジする町」と掲げる理由がありました。
田端さんと出会ったのは、私が駅前で迷子になったところを助けてもらったのがきっかけです。田端さんのにっこり笑顔に、不安な気持ちも一安心。親戚のおじさんのような、ひょんな登場の仕方で、気がぬけてしまう雰囲気ですが、実は、巷で有名なスーパー公務員さんらしいのです。
お話を聞いてみたら、記事なんて書いたことないのに、思わず、誰かに魅力を伝えたくなって、どうしても、あふれる思いで動いてしまった。。そんな影響力の持ち主。
その魅力をインタビュー記事にまとめました。
まとめるとこんな感じです。
すごい田端将伸さんのプロフィール
商店街が無いなら、人の魅力で”新しい”をつくる
田端さん)こんにちは。よろしくお願いします。
街づくりにおいて、町の「人がもつ温かみ」をいかすことに力を入れています。具体的には、この町には商店街がありません。つながりをつくる、マイナスからスタートなので、難しいんです。商店街の要素を、どうやって人の持つ温かみで、再現できるか。マイナスからどうやってプラスにするのか、この町がチャレンジする大きなポイントです。
地域の産業は、山のセメント産業が有名ですが、資源は有限で、限界が近く、持続可能ではありません。山は、昔から信仰の対象であるため、環境を大切にしながら、コンクリート産業と共存する必要があります。だからこそ、持続可能的な人のもつ魅力に着目して、自分らしい生活をつくるような、町の作り方をしたいと思います。
商店街の要素では、買うこと、売ることが行き交い、地域で愛された物が、お金の交換で循環しています。
また、商売だけでなく、人がつながる、あたたかさがポイントです。生活に身近な交流の場所でもあります。世間話なんかも地域の見守りの輪になっていて、ある種のプラットホームなんです。それを、「形のちがう新たな商店街のつながり(町)」の概念をつくる。地域の知恵を借りて、要素を創造し、得意や個性を、場に偶然の形を求めることで、地域の活性化を目指しています。
林業から、木からほしい形をつくって、販売する新しいまちづくりや、木のデザインの丸みのあたたかさをいかして、親子の休憩スペースも木の家具で作っています。もちろんすべて地元食材です。
「応援・ご縁・円(EN)が(ga)輪(WA)をつなぐ」をテーマに、地消地産を応援してみんなの縁をつなぐ縁側(ENgaWA)です。
偶然とご縁。愛のあるつながりの場所を
横瀬町は「日本一チャレンジする町」のスローガンを掲げています。個性や得意って、挑戦していかないと見えていかないんです。失敗は怖い。でも失敗も成功と捉えてくれる人がいれば安心。だからこそ、みんなで町で、そんなひとを応援できる、ひとの個性があたたかい町になりたいです。
持続可能な「日本一チャレンジする町」の体制
もちろん、大変です。だけど、私たち公務員は、この使用されていない遊休施設をどう活用するか、日常的に考えています。普段から考えていながら地域に飛び出すと、こんな施設や役割が必要だとのご意見やアイディアをいただくことが多いです。そして、具体的には使用されず眠っているマイナスの資産をプラスに変える。コストを最小限に抑えながら、リスクも軽減し、整備する。普段から国や県の補助金メニューを意識して、最良の選択をすることで、持続的なまちづくりができるのではないかと。
私たちができることはたくさんある
採れるセメントは有限であるため、私たちができる、人の暖かみの点に着目して、すきなことに挑戦できる、チャレンジキッチンENgaWA(地消地産の推進)をつくり、野菜やフルーツを取り入れ、農ある暮らしを生み出しています。
会社を立ち上げて小麦の栽培をしました。 かつては小麦の栽培が盛んで、地域の歌には「麦踏み終えて~」とが登場するほど、地域で必要とされた農産物でした。
人の未来は、人の魅力でつくられていくのだと思います。
AIは医療や他の分野で重要な役割を果たすことができますが、いいと感じることや、その場所の魅力を感じて選ぶこと、人間にしかできないことがあります。
AIで検討すべき領域と、人間で関わる領域を考える必要があります。人は、感情が感じられるように、その感性こそが個性というところが強く惹かれ合うところで魅力です。
だからこそ、あいだを埋めることができます。街づくりにいかしている点です。やさしさや創造力こそが、人と人の間を埋めることに必要なのです。