容量1KBPCの備忘録 その24 「子ども向け」が担う役割

日曜日のお楽しみ、テレビ朝日の8時半から始まるプリキュア、仮面ライダー、戦隊シリーズ。近年ではファンの年齢層の上昇や販促的意味も含めた大人(というより親)も見て面白い作品を作ろうという考えが見え隠れするこれらの作品だが、本来は子ども向けの番組である。

そんな現代のニチアサ枠の中で個人的に教育色がよく出ていると感じるのが現在放送中のデリシャスパーティプリキュア(以下デリパ)だ。
詳しいストーリー等はアマプラを見て下さいと流すが、今作の主人公は中学2年生でハッキリと食べるの大好きと言っている。
これらは恐らくではあるが思春期年齢層の摂食障害に向けたメッセージだろう。

SNSの発達により、学校より更に大きなコミュニティに属する機会が増える中で、当然ながら他人と比較してしまったりされてしまったりする事も増えるだろう。私は私だと割り切る事も難しいだろうから、「あなたは」とか「自分は」となってしまったら、手っ取り早い「食べない」という選択肢に行き着くのは想像がつく。
だがデリパはそのような「食べない」選択肢をやんわりと否定しているのだ。

しかも律儀な事に、毎話何かしらを食べるシーンが出てくるのだが食べているものは毎話異なるし、恐らく女性は避けるであろうラーメンも平気で食べている。
こういった部分からも、食べる事=悪ではないし色々なものを食べようとか食べてもいいんだよ、というメッセージが見える。

また、放送初期にも話題になったが、敵を倒した後に挨拶として「ごちそうさまでした」と言ったりと、マナーの部分への配慮もある。
思春期では忘れがちだが大事な事だ。

少し前には食育が流行ったが、我々大人世代も、「食」というものに対して改めて考えるべきだろうと感じるニチアサ枠である。

余談だが、歴代プリキュアは何がそれだとは言わないが、時代背景に沿った問題提起、そしてそれに対する一つの解答を提示している事が多い。
トレンドを取り入れながらそれらへの配慮やプリキュアなりの答えを出すのは相応に難しいだろう。頭が下がるばかりだ。

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