指編み

お茶飲みの合間に編み物でも。

北塩原村には、編み物を楽しむ団体がある。
北山地区で活動する「手芸クラブ」。
18年程前に発足した。
現在の会員は10名で、毎月2回構造改善センターに集まり、手工芸に没頭している。
活動日にお邪魔し、会員の方々にお話を伺ってきた。

全員が先生

山中さん

特に先生がいるわけではなく、会員が「これやりたい」と思った物の製図や情報を持ち寄り、それをみんなで共有し、興味を持った人が取り組む。
わからないところはみんなで考える。
そういうスタイルで活動している。
つまり、全員が先生となり、全員が生徒となる。

指編み

完成品

この日は会員数人が「指編み」という手法で、マフラーを作っていた。
編み棒などの道具は使わず、指のみで編めるという。
「簡単だからやってみっせ〜」
そう言われると、ひと通りレクチャーを受けた。
これが意外と楽しい。
無心で編める。
言葉で説明できないので、編み方の説明は省略する。
上の写真は、私たち取材陣が編んだマフラー。
編み物初心者でも、簡単に編むことができた。

お茶飲み

お茶とお茶請け

会員はマイカップと自家製の漬物などを持参し、お茶飲みを楽しむ。
この日は手作りのこんにゃくもあった。
お茶飲みは貴重な情報交換の時間。
料理の話や畑の話、様々な話題で盛り上がる。

手工芸クラブに入って、世界が広がった

全体図

会員のひとりが言った。
クラブに入会するまでは、毎日家でテレビを見て過ごしていたという。
それが、友人に誘われて手工芸クラブに入ってみると世界が広がった。
みんなとお話しするのは楽しいし、ここに来ると色々なことを知ることができる。
もっと早く入ればよかった…。
照れ笑いしながら話してくれた。

座布団の補修もお手の物

座布団を縫う

普段活動場所として使っている構造改善センター。
手工芸クラブだけではなく、多くの団体が利用している。
会員のひとりが、ほつれてしまったしまった座布団を補修していた。
手工芸クラブならではの技。
これまで活躍してきた座布団が、これからも活躍できる座布団に生まれ変わった。
自然とこういうことができるところに、人の温かさを感じる。

まとめ

取材してみると、「お茶飲みの合間に編み物をしている」という印象を受けた。
編み物ではなくて、会員同士のコミュニケーションがメイン。
事実、取材した日は編み物を全くしていない会員もいたように思う。
「会員はいつでも募集してるよ」と、代表の中川ヱイ子さん。
これからも無理のない程度に活動を続けていくそうだ。

集合写真

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