本当の目的は?
下吉地区の「グループホームさくら」には、地元の住民が集まる日がある。
毎週木曜日の午前中。
10時を目安に、続々と集まる住民たち。
目的は、いきいき百歳体操だ。
いきいき百歳体操とは
平成14年に、高知県高知市が介護予防事業として開発した体操。
椅子に腰掛けた状態でスタートし、準備体操、筋力運動、整理体操の3部構成となっている。
筋力運動では手足に重りをつけることも想定しており、自分にあった負荷をかけることができる。
30分程度、DVDを見ながら体操し、週2回程度が好ましいとされている。
活動のきっかけ
平成28年に北塩原村主催で開催された「介護予防講演会」で紹介されたことから、地域住民は「いきいき百歳体操」を知ったようだ。
「これなら自分たちでもできる」と思ったという。
住民のひとりが、自宅にあった使っていないテレビとDVDプレーヤーを提供し、活動開始に至った。
一緒に
グループホームさくらには、地域住民が集えるように「多目的ホール」が備え付けられている。
いきいき百歳体操は、その「多目的ホール」で行われる。
しかし、いきいき百歳体操に参加するのは地域住民だけではない。
グループホームに入所されている方も参加する。
時間になると職員に付き添われ、入所者たちが集まってくる。
住民がDVDをセットし、いきいき百歳体操が始まる。
約30分間、真剣な表情で体操に取り組む。
本当の目的はこれから?
体操が終わると、住民が一斉にテーブルを出し、椅子を並べ始めた。
別の住民は、給湯室で何やら準備を始めている。
しばらくすると、地元住民、グループホーム入所者が同じテーブルを囲み、お茶飲みが始まった。
多目的ホールは笑顔で溢れている。
まとめ
いきいき百歳体操をするために始まった集まり。
しかし、いつの間にか地域住民とグループホーム入所者の「交流」という機能も持つようになった。
1年間通して「いきいき百歳体操」に取り組むグループは、村内でここだけである。
「高齢者だから、急激に体力が向上するわけではない。欲張らず、現状維持で十分」と、参加者の1人が言った。
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