鳳南(0) ノミ手リーチのかけ時/オーラスの駆け引き 等

どうも、mura0です。

今回は自分が天鳳で打った対局を元に、牌譜検討をして行こうと思います。

麻雀は打つのと同じくらい、復習が大事だと考えています。

自分は天鳳の段位戦について、僅か1分でも良いので牌譜を振り返る癖をつけています。

まず、①全部見直す or ②対局中特に判断に迷った数ヶ所を見直す のかを決めます。毎回全部見直してると疲れるし時間も食うので、大体②で済ませていますが、それでも十分効果はあると感じています。

次に判断の分岐となった箇所について、〇・×・▲のどれかで採点をします。〇は対局中の判断が正解、×は他の選択が正解 ▲は別解として認めるです。なるべく自力で3つのどれかをつけるようにし、それでも分からなかったらTwitterで人に聞いてます。

正直フリー雀荘も牌譜再生機能があったら嬉しいのですがw 自分は牌譜にでも残さないと、対局中の出来事を殆ど覚えてないような人間なので……

前置きはこのくらいにして、始めて行きます。


【前提】

本記事で扱っている牌譜は

天鳳ルール 完全順位制(90-45-0-▲150)

に準拠しています。


1.ノミ手追っかけリーチ上等


東2局 0本場 南家

先制親リーチが入った直後、自分もテンパイしました。

7mと6s(1枚切れ)の役無しドラ無しシャンポンです。

画像1

自分はこの手をダマにしましたが、今思うとかなりリーチ優位だったと思います。

ダマにした理由ですが、単純にノミ手(役無しドラ無しの愚形)で親にぶつけるのが嫌だったからですw というか、大体の局面でノミ手で親リーに追っかけは不利です。

しかし今回に至っては例外の局面でした。以下に理由を述べます。

まず、このリーチが大して怖く無さそうな点が挙げられます。ドラの發を切っている、序盤以外ツモ切りが多く手をこねた形跡も無いので、安くて愚形の可能性が高いです。

次に、7mがめちゃくちゃ良い待ちというのが大きいです。河の状況から、少なくとも北家と親は持っていなさそうです。そして6mと9mのワンチャンスかつ自分と親の両方の筋になっている、二軒リーチになった場合に普通は親を警戒するのと、自分の河にあまりにヒントが無いので手詰まったらかなり打たれそうです。

基本的に追っかけリーチは得点状況、宣言牌の放銃率、自分と相手の打点差、和了りやすさで判断しますが、今回はノミ手にもかかわらずある程度それらの判断基準を満たしていると言えます。何でもかんでもパターン化せずに、状況に即して判断することの重要性を学びました。ノミ手でも価値のあるものはどんどん曲げる、場合によっては追っかけもして行きましょう。


2.安牌いつ抱える?


東2局 1本場 南家

以下のようなドラ2のイーシャンテンの手になりました

画像2

自分はここから8mを外してを抱えました。全員の安牌を持っていないのが怖かったからです。しかしこれは、真っすぐ北を切りましょう。

画像のようなドラ2の勝負手、しかもマンズ上の場況が良くリャンメン&リャンメンへの変化が期待出来そうです。このような勝負手で、4m6m7m9mの良形変化を消してしまうのはかなり激痛と言えるでしょう。

また他家3人の捨て牌もそこまで怖くなく、いざとなったら両端の二人には8mで受けられます。対面には安牌が無いものの、河に殆どヒントが無く一種辺りの放銃率が低いので、1pの端っこアタックで耐えましょう。ドラの筋で放銃時打点がそこまで上がらないという意味でも安全そうです。

基本的に、手牌価値安牌価値は反比例します。アガりたい手ほど安牌を持つことで成就確率を下げてしまいますし、大したこと無い手でブクブクに構えると後々強い手で押された時に手詰まります。例えば上記の手がドラ0の場合、もう戦い辛いと判断し打8mが優勢でしょう。何でもスリム/ブクブクではなく、状況に応じて最適なバランスを判断し、二つを使い分けられることが重要です。

実はこの打ち方は、以前某有名天鳳プレイヤーのZEROさんに牌譜検討を依頼した際に指摘された所でもありました。自分の放銃こそ罪!という考えに対し、逆にその裏で沢山のアガリ逃しを生んで結果的に損に繋がっていると。この視点はあまり無かったので勉強になりました。牌譜検討はずっと自分だけでやってると視野が狭まりがちなので、時々上手い人に見てもらうのも大切です。

多分、何でもかんでも安牌を抱えるのが癖になってる人って他にも居るんじゃないでしょうか。ラス回避ルールで放銃が罪となる環境で打ってきた天鳳プレイヤーこそ特に陥りやすい病気だと思います。安牌抱えのバランスは偏らせすぎず、その都度臨機応変に対応して行きましょう。


3.手を育てる


東2局 2本場 南家

以下のような2mと7pのイーシャンテンになりましたが……

画像5

これはやりすぎでしょうか?(笑) まずカンチャン×2 のドラ無しイーシャンテンは、かなり苦しい形と言えます。万一張れたとしても、間2mならまだしも間7pでリーチは行きにくく、せいぜい2600点スタートです。

まだ序盤、且つ自分の点数が少なくここは高打点良形の芽を残しておきたい所。ドラの重なりと556mのブロックを活かす方向性に決めた1打です。

打8pは直後に7p8p2mのテンパイ逃しロスが生じますが、先ほど挙げたように2600愚形のリーチを打つよりは将来性に投資した方が良いという考えです。賛否両論ありそうですが、個人的にはそんなに悪くない1打だと思ってます。


4.役牌バックの進め方


南3局 3本場 東家

断ラスで後が無い親番、対面から切られたドラをポンして役牌バックへと向かいました。

画像3

ここでは東を切りました。アガリに向けて真っすぐ、特に不自然な打牌では無いですね。しかし別の選択肢が頭にあったのも事実です。

まず相手から見た場合、このような端牌のポン・チーには、いくつかの可能性が考えられます。

・チャンタ系

・ホンイツ

・トイトイ

・役牌バック

・役牌アンコ

もしここで東を見せてしまうと、ホンイツほぼ消えます。また役牌でも東バックで無いことが判明します。同様にチャンタ系も9m→東から否定されるでしょう。となると、残る可能性はトイトイ東以外の役牌絡みということになります。アガリに向けて真っすぐ打つ場合、このように相手に課す打牌制限を緩めてしまうことも念頭に置くべきです。通せる牌を増やしてしまうということですね。

とは言え、天鳳なら真っすぐ東切りが有利と判断しました。これは天鳳が牌を絞るのは損であるという考えが比較的浸透しているコミュニティだからです。絞るということは自分と特定の相手を損にする行為で、他二人を有利にしてしまう、そもそも鳴かれるかどうかなんて絶対では無い、だから合理的でないというのが現代麻雀では主流になっています。ほぼ役牌バック濃厚になっても、特定の1種に限定されてない限り先に切った方が得、という風に判断してくるでしょう。特に絞られなさそうなら、2mや8pのくっつき逃したくないですよね。

しかし外で打っていると、これ以降1牌も鳴かせてくれないことが非常にたまーにあります。南3局で断ラスの親がドラポン、手を狭めてでも絶対にアガらせたくないという心情は当然あるでしょう。取り敢えず役牌掴んだら温存してスリムに受けとくか……と判断されても全く不思議では無いです。昔ながらの昭和の打ち手に多いかもしれませんね。特にMリーグとか見てると、牌の絞りを重宝する文化があり鳴き派が割を食っている光景がかなり散見されます。また競技麻雀は赤無しというルール上ドラに対する評価が高くなる為、同様に絞られる傾向は強いでしょう。

天鳳では毎回、他でも95%位は東で良いと思います。ただ打ち手の傾向やルールに合わせて、敢えて2mや8pを切り河を作るという発想も持っておくのが大事なんじゃないかと個人的には思ってます。


5.その形テン、本当に必要?


南4局 0本場 北家 

オーラス3着目で迎えた終盤。チーすればペン7mの形式テンパイが取れます。

画像4

自分はこれをチーしましたが、後悔しています。

状況を整理します。

まず点数状況です。2着~ラス目までは1万点以内で、少しトップが抜けている。テンパイノーテンでの着順移動は、親が一人ノーテンで2着3着がチェンジ、という状況でしょうか。(天鳳は同点の場合、着順は上家取りになります)

そして他家の進行状況です。トップ目はアガる気無さそうだし河も大人しい、注目は2着目の親ラス目になります。

自分が2着目の親の立場になった場合、あんまり連荘したくない局面ということが分かります。次局テンパイノーテン&4000オールで一応トップの芽がありますが、それよりかは3着目の自分やラス目に捲られるリスクが高そうです。しかも2着→1着に上がるメリットは45ptしかない他方、3着以下に落ちると45ptもしくはそれ以上の損失があります。よって、無理してトップを狙うよりかは2着キープが妥当でしょう。フリー雀荘とは違い、天鳳では2着が非常に重宝されます。

そして河を見ると、安全そうな南や中をツモ切った後にの手出し、自分にはこの白がかなり対子落としに見えました。別にこれだけが要因では無いのですが、終盤の河が全体的に大人しめで、テンパイではないのかなあという印象。トップ目が張らなそうなことからも、最終的に伏せると読みます。

次にラス目なのですが、散々真ん中の牌が切り出された後に、終盤に中(2枚切れ)→發(2枚切れ)とかなり違和感があります。何か特殊手を狙っていそうだが、いずれにせよ張っては無いだろうと推測しました。

以上のことから、結構な確率でこのオーラスは流れそうです。このように1着>>>2着>3着>4着みたいな、下3人がテンパイノーテンで返らないくらいの近さに固まっているオーラスを、囚人のジレンマ的オーラスと勝手に呼んでます。競争の中心になる2着目と3着目が堅く打つので、結果的に争いが起きず静かに流局して終わるパターンが多い点棒状況です。

ここまで来ると、次局が無さそうなので形テン収入にはあまり意味が無いことが分かりました。勿論取るに越したことは無いのですが、今回注目すべきは取ることと引き換えに大きなリスクが生じている点です。

それはラス目のツモを1回、しかもハイテイツモを増やしてしまっている所です。

先ほどラス目は張っては居なそうではあるけど、全力でアガリに来るオーラス、方向性も決まってそうでイーシャンテンくらいはありそうです。そんなラス目のツモを3回→4回に増やすことは、かなり損な気がします。むしろテンパイしてるとして、無駄にハイテイをつけて逆転の条件を満たしやすくしています。

終盤の形テン取りは、ハイテイが誰に回るのかを常に意識する必要があります。


いかがだったでしょうか。ここで挙げている内容はあくまで私の考えなので、もっとこうした方が良いよーというのがあれば是非教えてください。今後も牌譜検討noteはちょこちょこ書いて行こうと思います。

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