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いなくなっても笑わせてくれる人

今週ちょっと体調が悪く、
やばいやあ、と思って検査をちょくちょくしているけど、
すべて陰性。
熱もないしせきも出ない、
のども痛くないし味覚はある。

ただ、身体がだるく、腰が痛い。

ついに昨日は、食欲と飲酒欲が落ちた。
熱を測る、36.5℃。検査しても陰性。

風邪かな、と思っていたら、
友人ミサパパが、
「なんか悪いのもらってきてない?」
という。
「除霊してあげるよ」
ともいう。

この人、ミサパパ、強烈な個性の持ち主で、
ときどき常人にあらざる言動をしてドン引きさせられるが、
「除霊」か、今日は。

でも「悪いもの」には、思い当たることはある。
土曜日、新宿ゴールデン街「しの」のお別れ会にいった。

しのには学生時代さんざんお世話になった。
アルバイトとしてバーテンをさせてもらい、
つまみの大皿料理があまった、持って帰らせてもらった。
次の日のごはんにしていた。
閉店間際とか、自分が好きなおかずは、
お客さんに注文しないように圧をかけていた。
それを、笑って許してくれていた。

そのほか、バイトじゃない日も「しの」に入り浸って、
バイト代を返納するという、愚行もしていた。

それだけ通っていた「しの」にも、結婚してから足が遠のいた。
ときどき、年に1回が、2年に1回になり、
まったく行かなくなった。

先月亡くなって、お通夜もお葬式も岩手にいて参列できなかった。
不義理をしっぱなしだった。

それでようやく、お別れ会。
お客さんがみんな、じいさんとばあさんになってた。
亡くなってる人もいた。

でも、ひさしぶりにみんなに会って、
離婚して移住したわたしが元気なのを喜んでくれたし、
しのも草葉の陰で「よしよし」と思ってくれてるだろう、
と思っていた。

「悪いもの」をもらったとすれば、
記憶をたどっていくと、そのお別れ会しかない。

でもまさかと思って、ミサパパに「除霊」してもらった。
だるかった身体が、すっと軽くなった。

まさかがホントになって、しのが乗っかっているとは笑笑

事の真偽はともかく、しのがやりそうなことだなあと、
声を出さずにしばらく、笑いっぱなしだった。