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おもしろいことになりそうな「自分ごと化会議」

昨日は「構想日本」の加藤秀樹さんが来釜(ライフ、と読む。すばらしい)。

構想日本は2009年民主党政権での「行政事業仕分け」を運営した団体で、
その事業仕分けで、exかみさんの蓮舫さんが世間でよく知られるようになった。
加藤さんはいわば、恩人。

加藤さんをお連れして、小野共釜石市長と面会。
面会時間30分のほとんどが、
地域コミュニティの再生についての話だった。

おもしろかったのは、「自分ごと化会議」という取り組み。
無作為に選んだ市民が参加して、
住民対話をしながら、街の課題の解決を探っていく。

たとえば、ゴミの問題。
SDGs達成のため、ゴミを燃やして出るCO2を減らさなきゃいけないので、
どうすればゴミが減るか、を考えてみる。

はっきりいって、自分が住んでる街のゴミが減るかどうか、
どうでもいいこと。誰かがやればいいこと。
だって、家庭で出るゴミは、ゴミを集める場所に持っていって捨てる、
までしかアタマにない。

その先のプロセスは、あまり知られていない。
そこで、行政の担当者がその「自分ごと化会議」に来て、
ゴミを集めるところから先のプロセスを説明する。
集める→運ぶ→燃やす→灰を捨てる
というプロセスすべてに、
人件費がかかり、燃料費がかかり、委託費がかかり、時間がかかる。
家庭ゴミの大きな部分をシメているのが生ゴミで、
生ゴミの3割が水分。

つまり、おカネと燃料を使って水を沸騰させて蒸発させているに過ぎない。

ここで、参加した市民は
「ええええええっ!!!!」
となる。
自分たちが払っている税金が、そんなことに使われていたのか、と。
お湯を沸かして蒸発させてるだけか、と。
そんなら、生ゴミを捨てるときになるべく水分を絞ってだそう、
いや、生ゴミ自体を減らそう。
フードロスをなくそう、というふうになる。

自分ごと化することで、社会問題が、行政が身近になる。

釜石では、わりと市民参加の会議体がある。
いまは、「かまいし未来づくりプロジェクト」というのがあって、
市民がまちづくりに参加している。
いまのところ、ブレスト形式のアイディア出しをやっているけど、
アイディア出したあと、予算まで組んでみたらどうかな。
行政が「これとこれにこれくらい、あれとそれにこれくらい、おカネがかかりそう」というふうに説明すると、わかりやすい。
かも。

地域会議というのもある。町内会長さんたちが中心となっているが、
これも無作為に抽出したらいいんじゃないかと、思ったりする。

加藤さんは市長との面談のあと、
いのちをつなぐ未来館、釜石鵜住居復興スタジアム、宝来館を訪問。
それぞれのスタッフさん、職員さん、おかみさんから説明を聞いた。
泉大津市の生福寺のご住職石原成昭さんのご協力も。