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異次元の少子化対策を実施すれば少子化がもっと進む

異次元の少子化対策を実施すれば少子化がもっと進む。

みたいなことを荻上チキさんがラジオでしゃべってた。
おもしろいなあ、と思った。

3年間の短期集中だからこそ

5月31日の新聞では、
「子ども財源、年末に先送り 政府、戦略案に明記へ」(朝日新聞)
とあって、岸田内閣の「異次元の少子化対策」の概要が判明したことを書いている。

それは、
「3年間の短期集中加速化プラン」で、
「予算は3兆円」で、
「財源は社会保険料への上乗せで1兆円」で、
残りの2兆円分は決まってない。

政府は社会保険料を上げることや増税を
「将来世代にツケを回さない」
といっているが、荻上チキさんは
「それはウソだ」
と言い切っている。

将来世代にもツケは回る

結論から先に書くと、ウソはふたつある。
将来世代にツケを回さないといっているが、
①将来世代が生まれない。生まれてくる機会を奪うことになる。
②将来世代もツケを払い続ける。

理由は、①増税すると可処分所得が減る。
3年間の短期集中プランのうちに増税分だけ賃金が上がらないと、
実質的には給料が下がることになる。
そうすると経済的に困ることになるので、
いまよりも子どもを産まない人が増えるだろう。
つまり、将来世代が生まれる機会を奪うことになる。

将来世代のためといいながら、
将来世代を減らすことになる。

②3年間の短期集中プランで増税したあと、
3年間の短期集中プランが終わったときに減税できるか?
社会保険料を下げることができるか?

できないとなれば、将来世代も同じだけ税金を払うことになる。

つまり、「異次元の少子化対策」での「将来世代にツケを回さない」はウソである。


TBSラジオ「荻上チキ セッション」
【荻上チキ解説】岸田政権の「異次元の少子化対策」の課題