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このお祭りは未来へとつながる

9月に行われるお祭り「釜石よいさ」のキックオフミーティングが昨日あって、
19:00ギリギリに間に合うように釜石に帰り、
翌朝一番の汽車で東京に(戻っている最中)。

盛岡に「さんさ」という街を練り歩く踊りがあるように、
釜石には「よいさ」という踊りがある。
コロナで中断してから、4年ぶりの再開となる。

再開するにあたって、大きくリニューアルすることになった。
会場を、市の中心部目抜き通りから、うのスタ(釜石鵜住居復興スタジアム)に。
日時を、8月の夏祭りの季節から9月の秋祭りに。

スタジアムを利用することで、
・車道の交通規制がなくなる
・市道と県道と国道のそれぞれへの申請許可の手間がなくなる
・業者による警備員の配置コストがゼロになる
・警備ボランティア人数の削減
・全体の安全性が高まる

開催時間を夜から昼に変えることによって、
・照明にかかわるコストがゼロになる
・でも夏の昼間は暑くて熱中症が心配
・ならば秋に開催しよう


ミーティングでは明らかにされなかったが、
そこかしこからかなりの反対、逆風が吹いたんだろうなと思う。
・中心部にいろんなお店が集中している
・スタジアムは遠い
・夏祭りの伝統的なイメージが崩れる
・こどもたちの運動会とかぶる
などなど。
どれもこれも「わかる!」。

でも、復興がひと段落して、コロナの影響おあって、
いろんな環境が変わった。
そこで復活するにあたっていっきにリニューアルを、と。
それも「わかる!」。

総論賛成、各論反対。
これは避けて通れない。

しかしこれは後ろ向きの「縮小」ではなく、
前を向いた「コンパクト化」だ。

「よいさ」実行委員会の強い意志は、
祭りをコンパクトにして自立的なものにして、
持続可能性を高めて、
「未来へつなげること」、
にある。

1987年、製鉄所の高炉が停止された。
新日鉄というひとつの会社の方針転換というより、
釜石の街全体の存続の危機だった。
そのとき、「高炉の火は消えても、街の灯りは消さない」、
として第1回目の「釜石よいさ」が始まった。

釜石の街に元気を。

2023年、復興事業の縮小、人口の減少、コロナの影響を超えて、
釜石よいさという祭りを復活させる。

「形、場所は違っても、1987年の先輩方との思いは同じ」
との言葉で、スタジアムよいさのキックオフミーティングを閉じた。