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肉を食らい、物体を吸い込む! 恐怖「人食い雲」と遭遇した!/遠野そら・MYSTERY PRESS

世界の超常現象ニュースをお届けする本コーナー。今回は、生き物の肉を喰らい尽くすという、謎の雲について。都市伝説で語られるだけでなく、実際の遭遇体験があるのだ。

文=遠野そら #MYSTERYPRESS

雲が肉を食らう!

 昔から伝わる伝承や伝説には、現代科学でも説明がつかない不可思議な現象が数多く含まれている。“神隠し”や“雲隠れ”などもそのひとつだろう。人間が忽然と姿を消す、突如行方が分からなくなる、という事例は、古い昔から世界中で報告されている。

 『人食い雲』の伝説というものをご存じだろうか。
 アメリカ・フロリダ州ディトナの西、亜熱帯雨林を流れるトモカ川流域では、“風もないのに地面を這いまわる霧のように濃い雲に捕らえられたら最後、肉を喰われ骨だけにされてしまう”という伝説が残されている。
 これは伝説だけではなく、「実際にこの目で見た!」という証言は後を絶たず、米・カリフォルニア州シャスタ山では”目の前で鹿を食らう人食い雲”が目撃されているのだ。

 それは晴れた気持ちの良い天気の日のこと。絶好のハイキング日和と足取り軽く山を登っていた男性は、ある地点に差し掛かった途端、突然周囲が暗くなり目の前に濃い霧が現れたという。
「急に天候が変わり、空を見上げていたその時です。液体のような、どろりとした濃い霧が、木々の合間を縫うように突如現れたのです」
 不気味な霧から逃れようと野生の鹿がものすごいスピードで男性の方へ走ってきていたが、霧は自然のものとは思えないスピードで、瞬く間に鹿の足に絡みついたのだ。
「鹿はその場から動けず、痙攣しながら倒れこみました。すると、霧が鹿をすっぽりと覆ったんです」
 しかし、霧はものの数分で消え、あたりはすぐに元の晴天に戻ったそうだ。恐怖のあまりその場に凍り付いていた男性だったが、我に返り、鹿が倒れた場所を見に行くと、そこには死骸はもちろんのこと、骨や血液すら残されていなかったというーー。

物体を吸い込む!

 謎の人食い雲だが、実際に間近で雲を見た人物も存在する。

 ある日、ニューヨーク州の中学で理科教師を務める男性が家から外を眺めていたところ、遠くで風に流されずに浮遊する不思議な雲を発見した。
 最初は小さなボールほどの大きさだったが、男性の自宅周辺にやってきた時には直径50㎝ほどにまで成長し、雲の表面には口が形成されていたという。雲は浮遊しながら次々と周囲のものを吸い込んだかと思うと、大量の液体を吐き出していたそうだ。
 しばらくすると、雲は蒸発するように消えてしまったそうだが、目撃者の男性は、この雲が吐き出した液体を保管、すぐさま分析したところ、結果は単なる「水」であったという。

 実際の目撃情報から考えると、人食い雲がただの都市伝説だとは思えないのだが……。

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