第1回 論文紹介 2024/03/28

タイトル
Malachite green leuco derivatives as photobase generators for initiating crosslinking and polymerization

背景
 photo-generated active species は,高分子反応において重要である。光誘起ラジカル発生剤は,空気中の酸素で不活性化する。光誘起酸発生剤は,金属を腐食する。光誘起発生剤を用いた研究は,あまりされていない。
  Malachite green leuco derivatives は,紫外線下でイオン解離をおこすT型のフォトクロミック化合物である。光誘起なphの制御に用いられてきた。

行ったこと
 脱離基として,OH, OMe基をもつMalachite green leuco derivativesを用いて,MMAの重合とPETMPとHMDIの共重合の検討をした。

検証方法
 紫外孔にはキセノンランプを用いた。アルゴン雰囲気下で反応をおこなった。溶媒は,カチオンを安定化させるDMSOを用いた。

分かったこと
 OHよりも,OMeの方が光反応性が高いことが,absorption changeからわかった。OH,OMe基も,pHによるフォトクロミズムを示したが徐々に分解していることが分かった。重合による収率はかなり低く,これは、photodissociation racioの割合が低いことを表している。
 共重合では,OHの方がわずかに高い光反応性をしめした。結合解離は溶媒に依存している。OHの方が酸性条件下で脱離しやすい。

この研究の面白く独創的なところ
 初めて,光塩基発生材でMMAの重合に成功した。ラジカルではなく,アニオン的に重合している。

この研究のアプリケーション

個人的な疑問点
機構はどう進んでる? カルボカチオンは,重合反応に一切関与していないのか? カルボカチオンに,α位にアニオンを持つMMAが求核攻撃とかはしない?

著者
Ryoko M. Uda, Daiki Takenaka

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