見出し画像

【TCG】TOYGER製デッキケースが届いたので所有歴代薄型ケースをレビューしてみた

緊急事態宣言下、皆様如何お過ごしでしょうか。ムンナです。ご多分に漏れず僕も外出自粛生活で全く紙に触れておらず、今回の投稿のためにほぼ2ヶ月ぶりにカードを出しました。今回、巷で話題の@TOYGER10さんのデッキケースが届いたので、僕の薄型デッキケース遍歴と共にレビューしていきたいと思います。レビューの前に、僕が薄型デッキケースに求めているものをお伝えしておきます。


薄型デッキケースに求めるモノ①非オタクアイテム感

隙あらば自分語りしていきますが、中学生時代、放課後に市内のコミュニティセンターで友人とTCGに興じていたところを後日からかわれた経験があります。そのせいか、大学生になって復帰してから「TCG=オタクの遊び」というイメージを払拭したいという思いを常日頃抱いています(あくまで個人の観念の話)。そんな中、デッキケースはTCGと切り離せないアイテムでありながら、オタク感が非常に高く、対立する一つの概念でもあります。デッキケースってTCGでしか使わないんですよ。スリーブなし40枚とかで遊べるゲームであれば、インポートブランドのシガーケースとかに入れられなくも無いですが、社会人がやるTCGともなるとスリーブ、ダイスはほぼ必須。いい年して鞄の中に、謎のロゴやキャラクターの描かれた正方形の物体を忍ばせておくのはかなり厳しい。

薄型デッキケースは従来のケースに比べて「ゲームのカードを入れてるケース」感が少ないので、僕みたいなユーザーが求めているモノになっていると思います。

薄型デッキケースに求めるモノ②薄さ

そのまんまですが、単に薄いだけだと、収納性(カードを入れる手間も含む)を損ないやすくなります。さらに言えば、二重、三重スリーブや、ダイス、メモ帳等のサプライも全部収納できるのが究極の形になりますが、やはりそこも大きさとのトレードオフになってきます。いっそ、ケースはカードを入れる役割に徹底してもらって、サプライを入れるポーチと別で持つのも一つの形かもしれません。

画像1

革靴のポーチがサイズ感的に◎。これはZARAでバイトしてた時の。

薄型デッキケースに求めるモノ③量販性

デッキケースといえどサプライはサプライ。消耗品と考えています。本革製であればまだしも、大半がビニールだったり合皮のケースは表面が剥げやすく、ボロボロのケースを使い続けるのは見映えが悪い。つまりスリーブ同様、定期的に買い換える形がベストだと思っています。

しかし世の中、あまり需要が無いのか薄型デッキケースは常にどこでも売っているとは言い難く、入手が容易ではない同人サークル製のものが多いのが現状です。以前大型電気店で量販モノの薄型デッキケースを発見したものの、今見ると在庫が無くなっている…。

以上、傍から見るとどうでもいいような事にこだわっている人間がレビューしたんだな、と参考にしていただければ幸いです。


Ballanche製 初期型デッキケース

画像2

価格 ★★★★☆
スリムさ ★★★★☆
使い易さ ★☆☆☆☆
耐久性 ★★★★☆
量販性 ★★★☆☆
サイズ:238x119x36mm

僕が最初に薄型デッキケースを購入した、サプライ制作サークル@Ballancheさんの初期型デッキケース。当時は少し大きいくらいに感じたものの、あらためて見るととにかく薄く、しっかりとした作りが印象深い。最大の問題点は、カードの入れ方が辺でなく面であること。

画像3

出すときは紐を引っ張る形になるのだが、とにかく出し入れが面倒。さらにあまり厚みのある枚数を入れると閉められないという問題がある。ハード系のインナースリーブ+KATANAスリーブを使っている僕の場合、1スロットに25枚が限界だった。ノーマルのインナーとの二重スリーブなら60枚+α入れられそうだが、いずれにしてもギリギリのサイズ感だ。

画像4

一方でルックスは非常に洗練されて良いのだが、フラップのバックルがただのデコレーションでしかなく、さらに留め金が鞄の中で引っかかってしまうなど、デザインに傾倒しすぎて機能面が惜しい結果に。

Ballanche製 後期型デッキケース

画像5

価格 ★★☆☆☆
スリムさ ★★☆☆☆
使い易さ ★★★★☆
耐久性 ★★★☆☆
量販性 ★★★★☆
サイズ:253x110x50mm

@Ballancheさんが名誉挽回に送り込んできた後期型デッキケース。高級感に特化しており、数あるデッキケースの中でもラグジュアリーさは格別。ただ、表面の柔らかさと内部の剛性を両立させた為か、サイズは所有するデッキケースの中でも最大の253x110x50mm。薄型デッキケース界のロールスロイスと言えよう。(ひどいオチ)

画像6

購入した当時はDCIナンバー刻印サービスもやっていただきました(もうすぐこの番号も無意味になるね)。あと嫁から麻雀の点棒入れって言われたのはちょっと傷ついた。

SupriseSupplies製 ハンドメイド斬札タイプ

画像7

価格 ★★★☆☆
スリムさ ★★★★★
使い易さ ★★★★★
耐久性 ★★☆☆☆
量販性 ★☆☆☆☆
サイズ:230x107x45mm

2020年5月現在、現役で使用しているのがこちら@SurpriseSuppliesさんで受注生産だったデッキケース(現在は受注休止中)。ほぼ同じ構造である薄型デッキケース界のパイオニア、いわゆる斬札タイプである。無駄を省いたデザインとフラップの菱形カットが格好良い。写真はステッカーを貼りまくっているが、購入当初はピカピカの白無垢だった。

何故かというと、どうしても経年による汚れや傷が目立ってしまうためだ(ステッカーは傷隠し)。特にこれに限らず、合皮で仕上げているタイプのケースは角の革が破れていきやすい。

画像8

そのため、良い物こそ量販化をどんどん進めていただき、買い替えサイクル化したいというのが、③でも話した量販性の核心である。

こことか普通に購入できるのだろうか。

TOYGER製 Deck Slimmer

画像9

価格 ★★★★☆
スリムさ ★☆☆☆☆
使い易さ ★★★☆☆
耐久性 ★★★☆☆
量販性 ★★★★☆
サイズ:203x102x54mm

薄型デッキケース界に彗星の如く現れた@TOYGER10さんのDeck Slimmer。今までTCG業界ではあまり無かった断続的なプロモーション方式や、コロナ禍とは言え、遅れた納期よりも次回の受注の宣伝を優先させる営業姿勢が賛否を呼んだが、商品が普及し始めた今、本質はここから性能がどれくらい認知されていくかである。

画像10

画像11

詳しくは公式ページに載っているが、最大の特徴はカードを入れてそのままスライドさせて収納できる点である。一度フラップを大きく開く必要があるため、マグネットはデッキケースとしてはかなり多い3箇所x2列になっている。コンセプトとしては大々的に謳っているだけあり、機能面とデザインを両立できている。

画像12

実際にやってみた感じだと、まず最初にカードを収納するスロットを平行四辺形から長方形に動かすのだが、これが若干面倒に感じた。何となく、フラップを開くと同時にこのスロットも追従可動していくイメージがあったのだ。

画像13

また、当然ながらこの時点でカードを一杯に詰めると折り畳むことができなくなる。ある程度余裕が必要だ。公式ページでは二重スリーブで約120枚としており、ハードインナーxKATANAの二重スリーブの場合、110枚程度が限界に感じた。

画像15

画像15

また、底はマグネットとは言え開く構造になっているので、安定した場所でやらないと下の隙間からボトボトとカードを溢す可能性もあり得る。左右のダイスポケットはしっかり底が作られているのと、バリも少なく見た目もきちんと整っているのが好印象。

全体的に、量販化するだけのことはあるなと言わんばかりの出来だ。ただTwitterでも散見された意見だが、思ってたより分厚く感じるのは間違いない。54mmは2列スロット型のデッキケース並である。薄型デッキケースのカテゴリにはギリギリ入るだろうか。


総評

画像17

画像18

画像16

4作を並べてみた。やはり3列スロット型の限界サイズは斬札タイプだろうか。今後より革新的な機構が考案されない限り、コンパクトさを求めるユーザーはこのタイプを、収納しやすさを求めるユーザーはDeck Slimmerを、全くこだわりを持たないユーザーが通常のデッキケースを求める市場になっていくだろう。

今回レビューした4作のうち、前述の①非オタクアイテム感②薄さ③量販性を3つ全て兼ね備えたものは残念ながら無かった。しかしDeck Slimmerの構造にはまだまだ改良の余地があると思うし、斬札タイプだっていつか大手メーカーが量販化を実現してくれるかもしれない。兼ね備えたケースの誕生を待ちたい。

それでは、みなさん、良きTCGライフを。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?