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【祝】なんか小さくてかわいいやつでレガシーリーグ5-0【MagicOnline】

それは社会人にとって何よりも貴重な土曜夜のゴールデンタイムを消費する地獄のイベント、レガシーチャレンジに参加して0-3ドロップという屈辱を受けた翌日の出来事だった。

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ゴミみたいな休日の過ごし方


ボロボロになっていた僕はヤケクソ気味に新デッキを構築する。それは新デッキというにはあまりにも旧態然とした、新元号を小馬鹿にしたような昭和の構築だった。例えるなら、なんか小さくてかわいいやつ―


ちいかわブレード誕生秘話

時を戻そう。これは、直前のレガシーチャレンジで青緑オムニテルが構えていた見え見えの《氷牙のコアトル》に《エーテル宣誓会の法学者》を突っ込ませるというミスをやらかしたことに端を発する。(ちなみに弁解すると、殴った直後に気づくくらいマジで集中力を切らしていたので許してほしい)

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接死の条件ゆるすぎだろ(言い訳)


さて、《氷牙のコアトル》とは《悪意の大梟》のオマージュであり、どちらもアドバンテージの取れる1/1飛行だ。下環境でしか許されない超スペック、この性能は多色だから仕方がない…いや、本当にそうだろうか?

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そう、我々は忘れていた。最もアドバンテージの概念から遠い色、白単色が誇る最強のアドバンテージクリーチャーを。

《アーカムの天測儀》が禁止された今、元から環境は色を絞る方向にシフトしていくだろうという予測はあった。なので青白石鍛冶を使うことも構想にあったし、直前でMOで結果を出していたのも知っていた。なのに踏ん切りがつかなかったのは、白絡みのデッキには深刻な2マナ域の不足があったからだ。

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開発部と寝ているグリクシスカラーは2マナ域が豊富。


《戦隊の鷹》のここが強い:飛んでる

冒頭から言っているように、コンボデッキですら《氷牙のコアトル》を採用しているような環境なので、死亡が怖くない飛行クリーチャーは貴重だ。また、デルバーの最序盤の動きも牽制できる。

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変身できないデルバーとか後手2ターン目のこいつとか。

また装備品と相性が良いことは言うまでもなく、マナも伸びやすい構成なので装備スタックでの除去もリカバリーが利く。すぐに2体目に付け変えれば良い。

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《戦隊の鷹》のここが強い:マリガンに強い

ここが最重要ポイントだが、MagicOnlineのシャッフラーは極めてランダムだ。体感でもテーブルトップに比べて理不尽な手札が多い気がするが、これは手でのシャッフルに比べ、無作為化がより高い精度でできていることの裏返しだと思っている。これは相手もそうだし、より長くプレイしていればそれだけ高頻度で感じられる。だからという訳ではないが、再現性の高いデッキ≒マリガンに強いデッキはMOにおいて有利だ。

チェインでないコンボデッキはマリガンに強いとされる。どれだけ手札が減って押されていても、特定のカードが揃えば逆転勝ちがあり得るからだ。だがフェアデッキはそうはいかない。マリガンで減った手札の差を取り返すのは至難の技だ。でも《戦隊の鷹》なら?

マリガンというのは勇気のいる行動だ。60点の手札だった時、マリガンして80点になる保証はない。特にバブルマッチや上位の戦いにおいて、50点以下になるリスクを背負ってまで行うマリガンは本当に勇気がいる。だがちいかわを引けば―《戦隊の鷹》を引けば、2枚減ろうが3枚減ろうがマリガン差を取り返してくれる―実際に《戦隊の鷹》が手札に無くても、デッキに入っているという安心感から強気のマリガンができる。これは、なんか小さくてかわいいメンタル勢にとって非常に大きなメリットだ。

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賞味期限は短いが

執筆時点で、モダンホライゾン2のプレビューが始まっている。おそらくだが、モダンホライゾン1よろしく、今回のセットもレガシーに与える影響は大きいと思っている。つまり、メタゲームは間もなく変動する。

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バント復権のカギ

この青白ちいかわブレードもまた、メタゲームの隙間を縫って登場するかもしれないし、退散するかもしれない。案外このまま勝ち続けるかもしれない。

だが、このマリガンに強いという地味ながら真似できない長所は、今後のデッキ選択の上で大きな方向性を与えてくれたのではないだろうか。未だテーブルトップのイベント開催が危ぶまれる中、MOの激戦を耐え抜く選択肢が増えたことは大いに歓迎したい。そして願わくば、更なるなんか小さくてかわいい2マナの選択肢が収録されることを祈念しつつ。

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