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飲酒をやめた話

ただの思い出語り

 大学時代から暇さえあれば酒を飲む日々だった。
 夜は大学近くに住んでいる友人の家で飲んだり、外に飲み行ったり、講義が昼で終わる日なんて帰りがてら酒とつまみを買い込み、自宅でヒ●ナンデス→ミ●ネ屋を見つつ飲むという最悪コンボを決め込んだこともそう少なくない。というか週1か2でそんな感じだった。

 むにた家の父は酒が得意ではなく、いくつか年上の姉は飲めるが好んで飲まないという人間だ。なので基本的に実家には酒が置かれていることはなく、せいぜい年末年始に父が1缶飲むくらい。ただ当時離れて暮らしていた母がめちゃくちゃ飲む人なので、おそらくそっちの血を引いたのだろうなと思ってる。
 とはいえ私は別にそこまで強いわけではなく、せいぜい一晩でウォッカ一瓶空けられるかな、程度。
 でも別に“酒が好きなのではなくて、酔っ払うのが好き“なだけ。なんとなーくふわふわした気分が継続するアレが大好きなだけ。
 ぶっちゃけ酔えるなら砂糖水でも良いとすら私は思っていた。(これあんまり理解されないけどそういう人は一定数いると思う……)

 そうして社会人になって飲む頻度は下がったけど(仕事がだるすぎて)もうなんでもいいから酔っ払いたい欲は強くなるばかりで、金曜外で飲んでその足で酒を買って土曜朝起きてから暇になったら酒を飲む、みたいなアル中一歩手前みたいな生活もしていた。
 なので、某色々な酒をセルフサービスで飲み放題(つまみ持ち込みOK)のお店にはかなりお世話になった。夜だけでなく昼飲みOKなのも最高だった。
 しかし、禁酒のきっかけになったのもそのお店だった。

 アル中一歩手前の生活を送っていたあの時から、転職してかなり規則正しい生活にならざるを得なくなったのと、そして特にストレスもなかったので飲むのも週一程度(それも夜に晩酌程度)に落ち着いていたある日。
 ひとり出ていた新宿での所用を済ませたが思いの外時間が余って、ちょうど某感染症が落ち着いていたこともあり「ちょっくら飲んでくか」となった。
 つまみはちょこちょこ買い込んで行ったものの、何よりたくさんの酒が飲みたい!という思いから、正直そんなに買わなかった。
 人によってはそれでも良いのだろうけど、私はお腹に何か溜めながらの飲酒じゃないとだめなタイプ。なのにつまみは少ない。
 もうお分かりだろう。

 悪酔いした。


 生まれてこの方、酒を飲んで吐いたこともなければ、我や記憶を失ったことなんて一度もなかった。若干ふらつくことはあれど、水を飲んで十分も経てばまま回復する。
 でもその日はペットボトルの水を飲み干しても、ちょっとトイレで休ませてもらっても、ちっとも回復しなかった。どころか、目の前がぐわんぐわんして立っていられないほどで、端的にいうと「無理」って感じだった。
 細かい話はちょっと色々な事情でボカすけど、結局私は某百貨店の方に助けていただいた。いやこれボカせてないな。まあつまりそういうことで、本当に人として最悪なことに酒を飲んで他人様にご迷惑をかけてしまったのだ。

 個人的なモットーではあるんだけど、酒を飲んで身内ならまだしも赤の他人に迷惑をかける人間は酒を飲んではいけないと思っている。よく、酒が悪いのではなく人が悪いのだ、という言葉を聞いたりもするけど、本当にその通りだと思う。
 なので、私は潔く禁酒した。お酒にも失礼だしね。

 最初は友人から1ヶ月もつか怪しいと言われたり、会社の先輩にも数ヶ月経ったら飲んでるよ、とか言われたりもしたけど、みなさまの期待(?)に反してもう4ヶ月も禁酒に成功している。

 禁酒して1ヶ月くらいはスーパーで新製品の缶チューハイを見るたびに飲みたいな〜〜辛い〜〜〜〜〜ってなっていたんだけど、(馬鹿みたいに飲んでいたので)大体味の予想がつくな、って思い始めてから辛くなくなった。

メリットとデメリット


 酒をやめて良かったことといえば、
・お金が浮く
・カロリー摂取せずに済む
・時間を有効活用できる          ということ。

 中でも金銭的余裕が出来たのはかなり自分の中で大きかった。
 そしてその浮いたお金で色々他にやれることも出来て、飲む時間を他の活動に充てられるようになったり。

 とはいえデメリットもあった。

・飲み会でちょっと肩身が狭い
・気持ち良く酔った時の酩酊感が味わえない
・夏のビアガーデン…もうあの夏はこないんだな…

 あの酩酊感はな〜〜〜〜。本当に何にも代えがたいものの一つ。もう一生味わうことはないんだろうけど、まあもう一生分味わったかな、とも思ってるのでいいか。
 ビアガだけは、ちょっとまだ諦めきれていない。今年は感染症の影響で行こうとは思わなかったけど、この先収束したら…という怖さはある。心を強く持って生きたい。

 そしてこの記事を残すことで禁酒続けるぞ、という決意に代えさせてください。


 なお、某百貨店には後日御礼のメールを送り、その後に株も買わせてもらった。購入数ヶ月経った今ではまあ割と利益が出ているけど、売るつもりはない。

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