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サイリウムを振り続ける話

11月21日、乃木坂真夏の全国ツアー2021の最終日。
はじめての乃木坂の現場参戦になった。
肉眼で見る乃木坂ちゃんの輝きも、
身体に響いてくるような音楽ももちろん感動したんだけど、
それ以上にアイドルとオタクを繋ぐようなサイリウムの光が印象的だった。
これから先も乃木坂を、絢音ちゃんを応援するにあたっての大きな発見があったので、1ヶ月以上経った今更ながら文字に起こしている。

乃木坂を本格的に追い始めたのはコロナ禍に入ってから。大人になって始めた趣味というのはどれもそうかもしれないけれど、なかなかリアルで同胞に出会いにくい。
いつか現地に一緒に参戦できるような友達がほしくてTwitterの専用アカウントを始めた。
で、本当にそこで出会った女の子と参戦することになったのだ。

彼女の推しは、星野みなみちゃん。
メンバー思いで優しくて、可愛いの天才で。
そして、チケットの抽選期間にいわゆるスキャンダル報道のあったメンバーだった。

報道内容の是非は置いておいて、推しが炎上して、ほとんど誹謗中傷の批難浴びせられるのは、きっとものすごくつらい。
みなみちゃん推しではないけれど、そんな意見を目にするたびに、あの可愛い顔が浮かんでは心が痛んだ。

初めて会った彼女は萩の月をお土産にくれるような良い子で、優しくて柔らかい雰囲気がどことなくみなみちゃんに似ていた。
報道のことについて話した時に、複雑そうに言葉を濁す彼女を見て、
もしあの報道が無ければきっと全く違う気持ちで今日を迎えられたんだろうと思わざるを得なかった。
みなみちゃんがしたことは悪くないと(個人的には)思っていても、どうしてもやり切れない気持ちになった。

初参戦の私にライブでの作法をあれこれ教えてもらい、いよいよライブが始まる時。
彼女は2本のサイリウムをどちらも白に点灯した。

彼女自身にとっては、これまでのライブと同じ何気ない動作だったかもしれないけど、
なんていうか、その光景がすごくグッときた。

配信で見ていた会場のサイリウムも綺麗だったけど、それを灯しているのはオタク一人ひとりの意思なんだと実感した瞬間だった。
日常で青く染まった景色も、かずみんのセレモニーでピンクと水色に染まった景色も、
曲に、アイドルに、それぞれに対する敬意と愛の景色だった。

私自身も絢音ちゃんに紫と白のサイリウムを振りまくった。
あなたに励まされて、癒されて、あなたを大好きな人間が居ることを知って欲しいと思った。

みなみちゃんが花道を移動して、私たちに1番近いステージに来た時、隣で光るふたつの白色が届きますようにと心から思った。


乃木坂は結成10周年を迎えるそうだ。
彼女たちが築いてきた歴史や、生み出してきた愛は、事実として燦然とただそこにある。
それはどんな報道があって、どれだけ批難されても、決して消えない事実だと私は思っている。

絢音ちゃんの言葉に、姿勢に何度も励まされた。
その事実がある限り、私は紫と白のサイリウムを振り続ける。

そして、星野みなみちゃんが卒業するまでに、ひとつでも多くの白いサイリウムや、それを成す愛が彼女に届いて欲しいと切に願う。

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