110C128(歯科)病因論

疾患の発症要因の概念図を示す。
イに該当する疾患はどれが。2つ選べ。

a.外傷
b.舌癌
c.血友病A
d.2型糖尿病
e.基底細胞母斑症候群

イは環境的要因(外因)と遺伝的要因(内因)が合わさって初めて生じる疾患です。従ってaのようなほぼ100%外因によるものはウに該当すると考えられます。一方でX染色体潜性遺伝疾患である血友病Aや常染色体顕性遺伝疾患である基底細胞母斑症候群は内因の影響が極めて大きくアに該当すると考えられます。
舌癌の原因は口腔衛生状態不良、不適合義歯、補綴による慢性刺激、喫煙、飲酒などの外因だけでなく口腔癌の支持されるメカニズムは多段階発生説なので遺伝子変異も加わります。従ってイに該当します。2型糖尿病はいわゆる生活習慣病ですが自己免役疾患の1型よりも2型の方が遺伝的要因が関与すると考えられています。もちろん糖尿病は慢性的な高血糖状態でありそのきっかけは生活習慣、運動不足になるので外因の関与があります。

糖尿病の治療はまず食事療法、運動療法で改善が見込めなければ薬物療法による血糖値のコントロールになります。

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