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ZIZOの歴史(社内向け) 【第2話】2004年頃、「詐欺師の才能」

2010年12月1日、僕と川口さんは会社を作った。ここからこの一連の記事のタイトルでもある「ZIZOの歴史」が始まる訳なのだが、その前に、なぜ会社を立ち上げたのか?そして、なぜこの二人で始めたのか?など、ここに至るまでの経緯ついて説明した方がいいかもしれない。なぜかと言うと、ZIZOの歴史前(B.Z.)の出来事が、ZIZO創業後(A.Z.)に大きな影響を与えているからである。まあ、そういうふざけた話はいいとして、まずは、僕と川口さんが出会った時の話をしよう(川口さんは覚えていないような気がするが)。2004年(もしくは2005年)頃、僕はRMC(リクルートのグループ会社の一つでリクルートの営業の人たちが受注してきた案件の制作をする部門)の名古屋支社で働いていたのだが、その関西支社に川口さんが入社して来た。当時は名古屋と大阪は同じ部署だったため、業務上、密接に関わることになった。実は正確に言うと彼はCreek and River社と言うクリエーター派遣会社(川口さんと言うだけあって川に縁がある)から、年末の超多忙な時期のプロジェクトに参加する傭兵としてやって来たのだった。その後、間もなくリクルート(RMC)が多額の移籍金をCreek and River社に支払うことにより彼は引き抜かれ、従業員となった(RMCの上層部は実に先見の明があったと言ってもよいのではないだろうか。いや、果たしてどうなのだろうか)。さて、ここで僕が彼と最初に会話を交わした時のことを書いておこう。その時、我々は全社のキックオフイベントか何かで東京にいた。夜、広い会場にてスタンディングでのパーティーが開催され、何かの酒(たぶんワイン)を飲みながら一息ついていたところ、川口さんが話しかけて来た。「いやー、僕、この前入ったんですけど、この会社オモロいですねー!僕、いろいろやってますんで、また、よろしくお願いしますー!」(関西弁で)、のような感じの3分ぐらいの会話だった。この時僕は川口さんのことをまだ認識していなかったので、「へぇー、そうなんですねー!いいですねー!」とずっと言っていたのだが、なぜか印象に残り、あれ、あの人誰だっけ?ということで、後から組織図を見たところ、「川口智士」と書かれていたので、あーそう言う名前なんだー、と思ったのが、僕が川口さんを最初に認識した瞬間である。今、考えると、彼は自分を人の記憶に残す技を持っていて、僕もその術中にまんまとはまったのだと思う。本人曰く「詐欺師の才能」があるそうなので、世の中の人たちは気をつけた方がいいかもしれない。しかしこの才能がZIZO設立後、大いに役立つことになる。一応書いておくと、この時は一緒に会社を作るなどということは1μも感じていなかった。来月に続く。

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