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りゅうちぇるさん自殺の本当の理由 2/8 心の「仕組み」

 
本noteであなたにお伝えしたいことは、「自分で自分を追いつめてはいけない」ということです。
 
このような先人の言葉があります。
 
自分と同じようなトラブルを経験したことがない人から助言を受けてはならない。  
Sidney J. Harris アメリカのジャーナリスト
 
精神科医は、する必要のない謝罪を求められた私に対し、「謝罪しなくてよかったですね」と話してくださいました。その一言の意味することは「謝罪していたら自殺につながった・・・」ということです。
 
木村花さんや上島隆兵さん、りゅうちぇるさんが自殺に至った状況と私の状況は異なるのか、異ならないか分かりませんが、「人」というのは、怒りや悲しみの気持ちを押し殺す、つまり、表に出さなかったり、泣き寝入りしてしまったりすると、自分自身に嫌気がさす気持ちになります。
 
そして、その後に自分を責め、追い詰めるようになります。言い換えると「自分で自分を攻撃する」、これが自殺という結末につながるようにできていると考えることができるのです。
 
私がPTSD(トラウマ後のストレス障害)という名の精神障害者となったのも同じメカニズムと考えられます。
 
うつ病も同じです。ほとんどのうつ病の主な原因は、「自らに向けられた怒り」と言われています。「自らに向けられた怒り」は、うつ病だけでなく高血圧症や潰瘍、偏頭痛などの異常も生み出す可能性もある実に恐ろしい感情であることを、私たちは、覚えておかなくてはならないのです。
 
ここではメカニズムという少し難しい用語を使用していますが、理解していただきたいことは「人間はそのようにできている」ということだけです。
 
以下のような仏教(禅宗)の言葉もあります。
 
趕(かん)人不得趕上  <人を趕う(おう)ときは趕いあぐるを得ず> 
 
人を追うときは追いつめてはならない
 
禅語辞典 古賀英彦著 思文閣出版
 
ことわざの「窮鼠、猫をかむ(きゅうそ、ねこをかむ)」と意味は異なりますが、この言葉を「追いつめられたものは何をするか分からない」、と解釈すれば、他人を、そして自分自身を追いつめてはいけないと、先人が教えてくれていることがよく分かります。
 
繰り返しますが、追いつめてはいけないのです。反対に、「逃げ場をつくっておく」ことで、自殺のような結末に至ることはない、それが人の心のメカニズムの一つと言えるのです。
 
あなたにお願いしたいことは一つ、 「私は大丈夫」と思わないでくださいということです。
 
もともと攻撃的でなくやさしい、そして相手に対する思いやりの気持ちを持っている日本人の多くは、「起らないだろう」と思っていたことが起きると、自分への思いやりに欠ける行動へ進んでしまう傾向があると考えられるのですから。

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