平凡に続く日常を愛せるほど、わたしはまだ成熟していなかった。

明日でまた、今の生活が終わる。今回は10ヶ月だった。この土地での生活の仕方が、なんとなく分かってきた。たのしかった。みんな、温かかった。

不満はない。それはとても幸せなことだと思う。

でも、
平凡に続く日常を愛せるほど、わたしはまだ成熟していなかった。

まだわたしは、ここじゃないどこかでの生活を求めているし、知らないことを知りたい。自分のやりたいことをちゃんと分かって、それを素直に選び取れる力を持っていたい。

今の生活が一旦終わってしまう喪失感よりも、新しい生活が始まることへの期待が、胸の大部分を占めている。この土地で暮らす2ヶ月はなんとなく想像ができるけど、今のわたしには、想像のつかない色々が起こる予定の2ヶ月が待っている。


今回の国外逃亡を経て帰ってきたら、もっと日常を愛することができるようになっているだろうか。

待っていてくれる場所があることへの感謝を忘れず、これから始まる2ヶ月の間で考え、感じるすべてを自分の中に落とし込んで、その先の未来を選択できればいいなと思う。

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