幸福洗脳のニットを制作させていただいたワケ。
私は、デザイナーとして活動して15年。 私自身がデザイナーを務める everlasting sprout は今週の展示会(3月21日(木曜・祝) 東京都渋谷区恵比寿西2-21-15 K・H代官山 1F)で、ついに15年め。30シーズンを迎えます。
15年前から、ずっと私の想いはただ一つ。
■ ニットだったり、手芸だったり、手を使って生まれる表現の素晴らしさや、奥深さを どうやったら世間的に知ってもらうことができるか。
これだけです。
私が作るニットやデザインが良いとか そんな話ではなくて、私が10代の頃に感動し、この道に入るきっかけになった、ファッションカルチャーやニットカルチャー、手芸カルチャー。これらの素晴らしさをもっともっとたくさんの人に知ってもらいたいし、その先に今よりももっと良い未来が待っている気がする。
それを【デザイン】の視点から本気で取り組もう。そんな想いで活動しています。
以前 noteにも書かせていただきましたが、そんな想いが ようやく形になったのがAND WOOLになります。
“ちょっと豊かに” をコンセプトに活動している【AND WOOL】。 ニットや手芸、手仕事を通して、ちょっと楽しくなれるような提案をしよう。と活動しています。 AND WOOL活動内容は、こちらをご参考ください。 ⇒ はじめまして。茶畑の中のニット屋です。
本格的に活動をしてから、まだ2年半ですが、たくさんの方が少しずつ口コミで広げてくださったり、最近は新聞にて紹介してくださったりと、少しずつ編み仲間や、私たちの活動に共感してくださってくださるお客様・パートナーが増えてくださっているような気がしています。
まだまだ小さい活動ですが、時間をかけていけば、私どもの“想い” も少しずつ、少しずつ、少しずつ 届いていくのかな。。。と おこがましいながらも、思えるようになってきました。
しかし、15年活動していて、最近 思っていることは、
男性や、そもそも モノつくりカルチャーに触れる機会が少ない若い世代 にどうやって、その素晴らしさを届けることができるのか。
ということです。
どうしても、AND WOOLの店舗や、ニットイベントや手芸イベントは、女性が大半です。男性で私たちのワークショップに参加くださった方は、数えるほどです。もちろん男性でも、一度でもワークショップに参加された方やご来店くださった方は、感動してくださる方も多いのですが、まず、【ニットや手芸の情報】が、男性には届かないことが圧倒的に多いと感じています。
さらに、私たちのつくる整品は、どうしても ある程度、値段がしてしますので、なかなか若い世代に興味を持っていただく機会が少ないのではないか。と感じていました。
しかし、私がやりたいのは、
■ ニットだったり、手芸だったり、手を使って生まれる表現の素晴らしさや、奥深さを どうやったら世間的に知ってもらうことができるか。
なんです。
ターゲットを絞った活動も、【デザイン】や【ブランディング】の側面からは非常に大事なのですが、私がやりたいのは、日本中、世界中の人に、この良さや素晴らしさを知っていただきたいため、活動をもっと広げないといけないと思っていました。
つまり、男性だったり、モノつくりカルチャーをそもそも触れる機会がないような若い世代には、私の活動範囲では 伝えることが難しいのではないか。ということです。
そこで出会ったのが、【中田敦彦のオールナイトニッポン プレミアム】でお話していた 【幸福洗脳】です。
もともとラジオを聞くのが趣味な私です。そして中田敦彦さんも好きだったので、1回目の放送から聞いておりました。
ファッションブランド【幸福洗脳】... とにかく名前がやばいな。。。と思っていました。(今も思っています。w)
しかし、ラジオを聞いていると、ゴリゴリの男性に向けて、発信していく!ということや、ファッションブランド や ビジネス・働き方 に新しい価値を見出していく!ということで【幸福洗脳】というブランドを作っていく。と。
なら、もしかしたら、ニットや洋服作りでなにかご一緒させていただければ、モノつくりの奥深さや素晴らしさを、もっともっと広げていただいて、私が届けることができない層(男性だったり、私たちが情報を届けることができない層)に、知っていただくための きっかけ を作ってもらえるかな?
だったら、私の洋服作りの知識や技術など、もしも必要としてくれるなら、自由につかってもらおう!!
そんな打算的な考えもありながら、なによりもとっても面白そうだし、勉強になりそう!そんな考えからニット制作をさせていただきました。
(私は面白そうな取り組みは大好物です。)
そして AND WOOL に出入りしているニットの技術者(全員女性です。)には、村松が 突然「『幸福洗脳』というブランドのニットを作る。」と言っているけど、あの人 大丈夫かな。。。と心配されながらニットが完成しました。
今回 制作させていただいたのは、ロングカーディガン。
どういったカーディガンがほしいか、サイズ感や、前開きの仕様など、中田さんにデザインを決めていただいて、そのカーディガンをつくるために、素材や編み方などを提案させていただく形で進めさせていただきました。
試行錯誤しながら出来上がったのが、こちらのカーディガン!!
●着丈は長すぎず、短すぎない感じのロング丈に。
●袖はあえて長く、肩幅や袖巾を広くすることにより、シンプルながらも、ちょっと違うシルエットを。
●カジュアルな雰囲気がでてしまうポケットは、あえて無しに。
●前立ては釦を付けずに、前開きをとめないで羽織るタイプのカーディガンに。サイズフリーで、だれが着てもかっこよく、可愛く着れることを意識しています。(女性や小柄な男性でも、そのまま袖が長いまま着たり、袖を巻くって着てくださいね。 ^^)
カーディガンの糸や編み方について
●糸について ⇒ コンパクトスピンという紡績機で作られた毛羽が少なく、シルクのような光沢とソフトな手触りが特徴の糸を使用。
綿糸なので、吸湿性と通気性に優れています。
ハイゲージ用の細い高級綿糸を、贅沢に撚って 太番手にし、手編み機で編んでいます。
●編み方について ⇒ 昔ながらの手編み機で、一段一段、職人が実際に手を動かしながら編んでいます。
コンピューター制御された大量生産用の機械とは異なり、糸に過度な負荷を与えずに、優しくゆっくりと編まれるので 落ち感がありながらも、ふんわりとした風合いのニットになりました。
とりあえず、現在は、幸福洗脳 乃木坂東京店 店頭限定販売のようです。
気になる方はこちらを御覧ください。お店のHPです。⇒ https://www.happybrainwash.com/
ブランドとはなにか。そんな問い掛けとともに始まった「幸福洗脳」。
どんな答えが待っているのか、まだ未知数ですが、私としては【ニットや手仕事で生まれる商品の良さ】を 知っていただくためのきっかけになれば。と思って参加させていただいております。
そんな中田敦彦さんが書いたビジネス書 『労働2.0』 も今月発売されました。 私はまだ読むことができていませんが、展示会の合間を見つけて読んでみようと思います。
いつもありがとうございます。活動を、もっと多くの方に知っていただきたいと思っています。いただいたサポートは、それを「伝える」このnoteページを充実させるために使わせていただきます。これからもどうぞよろしくお願いします。