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キムチうどんが辛い

 両親が離婚して一年。いまだに食器棚に潜む父のガラスコップを避けているので、気持ちの整理はついていないのでしょう。

 説明してもらえるって凄く大事なんだな。父からなんの話もされず、こっちから訊かないといけないのかなぁとか、思っているうちに彼は家からいなくなりました。今私が住んでいるのは家族三人の王宮。不純物ゼロのリラックスハウスです。奴がいたらこうはいかなかったはず。しかし、こんな扱いしてごめんねって思うくらいには、父への親しみの残っている。
 キムチうどんが辛い、もう匂いからして辛い。味見のためにレンゲを出しておかなくては・・手ぶらで台所に戻ると悲しい気持ちになっちゃうから。  
 猫動画を一日かけて見続けることで、夜夢の中で猫を撫でられるのです。夢で見る時、大体生まれた家が出てきます。私の深層心理的に「家」はあの生まれ育った日本家屋しかありえないのかもしれない。

 夢に父が出てくることはまれですが、大体脅威として登場します。先日は父が何か酷い犯罪に手を染めていて、私たちに参加させようとすごんでくる夢を見ました。深層心理的に「父」はガノンドルフに近い存在のようです。

 大人になってからでも、両親の離婚は辛いものです。独立した相反する思いが、どれも同じくらい自分の中で主張する。心がちぎれないために、辛いうどんをすすります。ストレスには辛いもの。

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