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「楽な事」からの自己理解。

「得意な事」なんて思いつかない。

「誰かの役に立ちたい」と思った事は?周囲から「ありがとう」と感謝されて、自分が生きている実感を得たいと願った事は?同時に、「自分にはそんな事出来ない」と涙した事は。

大丈夫。それは誰しもが思い悩む事で、人類史上数多の命が探し求めてきた事だ。で無ければ私はこうしてここに居ないし、この記事が読まれる事もない。

現代においての流行、「異世界転生物」と言われる作品がブームを巻き起こした事からも、多くの人が「今の自分のままで社会から認められたい」という苦悩を抱えている事が窺える。

そう、「今の自分のままで」というのが実はポイントだ。例えば30歳の人が修得に5年かかるスキルを身につけても、35歳にして未経験の一年生。加えて現代では変化が激しすぎて、修得した頃には既にそのスキルが求められていない可能性さえある。これでは何をしていいか分からないのも当然の結論だ。

ではどうするか?答えは単純。「既に30年積み上げてきた事を、更に鍛え上げれば良い。」

「何もしない」を本当に続けてきたか?

言いたい事は判る。「そんな物があればとっくに上手くいっている!」「自分には何も無い!」と。しかしよく考えて見て欲しい。「何もしない」というのは「瞑想の極地」だ。本当に今まで何もして来なかったのならとっくに貴方は悟りを拓いているし、此処にいない。ならば、未だ悟りを拓いていない貴方は何かをし続けたのだ。単に、「今まで続けてきた事に価値を見出していない」だけである。

まずは手札を確認しよう。

例えば、自炊3年。例えば、プラモデル10年。例えば、ネットサーフィン15年。

こんな事がなんの役に立つか?「こんな無駄な事をしている間に周りはもっと色んな経験をしている!」と考える?それは正しい。しかし同時に、「色んな経験をしてきたその他大勢は、貴方が体験した事は体験していない」のだ。つまり、そこに穴がある。そこが突破口だ。今から彼らが一から体験するのは恐ろしく時間がかかる。当然、修得までのコストは膨大だ。しかし。

コスト0で戦える方法で勝負する。

貴方が無意識に続けてきた事は、既に貴方にとってコストが恐ろしくかからない。加えてノウハウも蓄積されているので、更なるスキルの伸びが期待できる。此処が貴方の時間を投資するべき場所だ。

コスト5でメラを学習中の新米魔術師と、
コスト1でメラを楽に扱える中堅魔術師。

どちらをパーティーに入れるべきだろうか?

何かが苦手な誰かの代わりに、得意な貴方が引き受けよう。

今までの人生を振り返って、「こんな事でお礼を言われても。」「そこは別に頑張った所じゃ無いし。」「もっと他に褒める所あるでしょう?」「なんでそんな事も出来ないの?」と疑問に思った記憶は無いだろうか?逆だ。

全くの無意識で人の役に立てる事が最強だ。天然の「また自分、何かやっちゃいましたか?」状態である。疲れないという最高の武器を使わない手は無い。

周りが狩が得意な戦士ばかりなら、身体が弱くても手先が器用な貴方が代わりに武器を作ってあげよう。人の嫌がる事を、気楽に出来る貴方が必要だ。間違っても、無理に身体を鍛えてそこそこの戦士を目指さないように。

「楽な事」は、貴方の物語の「戦う手段」。


▼『お喋り』はstand.fmで配信中!(朝10:30に毎日更新) https://stand.fm/channels/5eed41ab9c38bc03262bcf1b 実は割と、爽やかな声をしてる(らしい)。 ギャップが気になる方は、是非どうぞ!