リラックスしていること

 先日、NHKの『おはよう日本』の番組内で、メジャーリーグの吉田正尚選手の打率がなぜ高いのかを分析する話題があった。
 私は野球に関心がなく、ルールさえもよくわかっていないくらいなので正確に理解できているかは自信がないが、吉田選手の場合、他の選手よりもさらに長い時間(より自分に近い位置へ球が来るまで)球の行方を見極めてから打っている、ということだった。
 そのことについて本人に聞くと、やはり、全く意識していないということだった。ただ「リラックスして、全体を見るようにしている」というような話をされていて、なんとなく、吉田選手の視界が想像できるような気がした。スローモーションのように、クリアに見える世界。

 リラックスして力を発揮することって、やっぱり正解なのだと思う。

 歌を歌う人、楽器を演奏する人、アーティストの様子を見てもそう思う。リラックスした様子で楽しそうに曲を奏でる人の音楽は、とても素敵だ。聴いているほうは、勝手に涙が出てくる。

 しかし、ただリラックスしているだけの人間が人を感動させることはできない。私がそうであるように。ここぞという場面でリラックスできるくらい、鍛錬を積んだ人のなせる業ということなのだろう。 

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