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『メガトン級ムサシW(ワイアード)』を踏まえた考察

※注意
この記事には『メガトン級ムサシW(ワイアード)』のネタバレが含まれます!

 大逆襲ロボットアクションRPG作品『メガトン級ムサシW(ワイアード)』はNintendo Switch、PlayStation4、PlayStation5、Steamで発売中です。ダウンロード専売ソフトなので、各ストアからお求めください。
 『メガトン級ムサシW(ワイアード)』には通常版のスタンダードエディションと特装版のデラックスエディションの2種類から選べます。デラックスエディションには、スタンダードエディションの内容に加え、限定特典が付属しています。詳しい内容は以下の公式サイトからご覧ください。



はじめに

 今回は『メガトン級ムサシW(ワイアード)』の内容を踏まえた考察です。ワイアードから追加されたストーリーの考察については既におこなっていますので、以下からご覧ください。


固有名詞の英訳

 まずは、『メガトン級ムサシW(ワイアード)』の英訳版で明かされた固有名詞の英訳を少しですがまとめます。

固有名詞編

・エルゼド(El zeid)
 エルゼドの語源は黄金郷伝説こと、エル・ドラドだと考えられます。南アメリカの伝承で、大航海時代のスペイン人の間に伝わり、新大陸(北アメリカ大陸・南アメリカ大陸)進出の動機のひとつになりました。

・カムウ(Kamoux)
・シドル(Xidol)
・ドラクター(Draktor)
・シェダ(shedah)
・テラーシュ(terran)
 地球を意味するラテン語、terraが語源です。地球人を意味する言葉です。

・イクシア(Ixian)
・イクシオン(Ixion)
・アニマス(animus)
 アニマスの英訳animusはラテン語で生命を意味します。そうなると、古代文明に関わる言語は意図してラテン語訳されていると考えられます。
・ベン・ハー(Ben-Hur)
 ルー・ウォーレスの小説『ベン・ハー』が元になっています。


・ソロン(solon)
 古代ギリシャの政治家であるソロンが元になっていると考えます。

・ザクソン(Zaxon)
・エディシア(Edesia)
・ライシャール(Raishal)
・ボルグスタ(Volgsta)
・サンクチュアリ(Sanctuary)
  聖域や自然保護区を指す言葉です。
・オルテガ・マザーベース(Ortega Home Base)
 オルテガとは、スペインの哲学者ホセ・オルテガ・イ・ガセットが元になっていると考えます。オルテガ・マザーベースがある場所には、エクアドルやコロンビアという国があります。その二カ国はかつてスペインの植民地だった時代があります。そこから、オルテガという名を付けたと考えられます。


・オブリビオンベイ(Oblivion Bay)
 Oblivionは忘却、Bayは湾を指します。
 ・二つ星同盟(Two-Worlds Alliance)
 Allianceとは同盟を意味します。そして、Two-Worldは文字通り2つの世界、シドルと地球を意味しています。

 

名前編

・エフィンロア(Ephenlo)
エフィンロアについてですが、以前私はエフィンロアの語源はエフィリズム、反出生主義に由来すると考えていました。そのエフィリズムのスペルはefilism、エフィンロアのスペルとは異なります。これは人名にする為に変えているからでしょうか?
 また、エフィンロアは古代の都市エフェソス(Ephesos)とスペルが似ています。エフェソスとは現在のトルコにあった都市で、古代ギリシャの植民地でした。また、新約聖書にも登場しています。

 新約聖書の『ヨハネの黙示録』のヨハネは、伝承によるとイエスが処刑された後、エフェソスに移り住んだと言われています。また、『ヨハネの黙示録』の7つの教会の1つがエフェソスにあり、新約聖書の中には信徒への手紙とされる書簡も存在します。

・マーガレット・ブレクネン(Margaret Brecknen)
 Margaretは花の名前です。
・ハイネル・ブレクネン(Hynar Brecknen)
・ヴィクト・イーガー(Victor Yeager)
・デガート・ディクセンベルグ(Dechart Dixenberg)
・マーク・ランダー(Mark Lander)
Landerは月面などへの着陸船を意味します。

・オッドー・バッチ(Ohdo Batch)
Batchとはまとめるという意味です。


・ミグス・ローン(Miggs Rohn)
・サイモン・レイダー(Simon Raider) 
 Raiderは英語で略奪者、侵入者を意味します。

・リウ・タネン(Riu Tanen)
・アダム(Adam)
・イブ(Eve)
・マーヤ(Maja)
 スペイン語で粋な、しゃれたという意味の形容詞です。

・アナ(Ana)
・ジョニー・バーツ(Johnny Bartz)
 バーツは、アメリカのジャス・サクソホーン奏者のゲイリー・バーツが元になっていると考えます。

・バルト(Balto)
 ラトビア語で白を意味します。
・ドリスコンティ・ソルダ(Dorisconti Solda)
・イブリム(Iblim)
・デューク・藤咲(Duke Fujisaki)
Dukeはイギリスの公爵の事です。元々は高貴な生まれだったのでしょうか?





『銀河帝国エルゼド』は管理国家?

番号で管理される人々

 『メガトン級ムサシW(ワイアード)』では、銀河帝国エルゼドの内部が明かされました。

 銀河帝国エルゼドの本拠地は、『要塞巨星パルムドゥーラ』(Starbase Par-Madura)です。Parには同等のという意味があります。そしてMaduraを調べるとインドネシアにマドゥラ島という島がありました。
 更に調べると、インドネシアにはマドゥラ族と呼ばれる民族が暮らしているそうです。



 その中に、アダムとイブが暮らす『エデンの園』もあります。『要塞巨星パルムドゥーラ』は巨大な宇宙戦艦で要塞にもなっています。銀河帝国エルゼドは、宇宙最大の星間国家で、シドルを星ごと滅ぼした存在です。

 アダムとイブですが、実はその名は最高司令官の役名であることが明かされました。アダムとイブはかつて執政官ナンバー6117と7543と呼ばれていました。また、アダムと話していたエンジニアに名前が無かった事から、他のエルゼド人も番号で呼ばれていると考えられます。
 そうなると、エルゼドはシドルか、それ以上の管理国家であると予想されます。シドルは下民兵であるシェダにも一応名前はあったので、もしかするとシドル以上のディストピアかもしれません。
 エルゼドはシドルと異なり、異種族が暮らす星を支配しているので、その異種族は奴隷のように扱われているのではないでしょうか。事実、エルゼドのアダムとイブは、テラーシュこと地球人やシドル人を低級派生種として見下していました。そうなると、支配している異種族を同じ人間として扱っていなくてもおかしくはありません。


種の純潔を保つ

 また、エルゼドは人類の源種『エル・ゼダル』の正当後継者として、エルゼドの種の純潔を保っています。そうなると、血族が近い同種族同士で近親婚を繰り返しているのかもしれません。
 実在する王族の中には、近親婚を繰り返した結果遺伝子疾患になった王族が居ます。もしかすると、シドルもいずれはそうなってしまうのかもしれません。


 エルゼドは異種族との共鳴を忌み嫌い、避け続けていました。ですが、それだけでは強くなれないと気づいてましたね。

異次元の正体

 
 異次元獣の英訳はinterdimentsional Beastです。直訳すると次元間の獣になります。
 一方、ムサシワイアードが巨大化するシーンのタイトルは『高次元の証明』ですが、その英訳は、Extradimentional Proofです。異次元の英訳はDifferntdimemtional、高次元の英訳はhighdimentionalですが、ここではExtradimentionalを使っています。Extraとは余分を意味します。つまりここでいう異次元とは、物理学で登場する余剰次元を指しているのではないでしょうか?

 余剰次元とは、理論物理学に登場する4次元以上の次元を指します。余剰次元がいくつあるのか、様々な説があります。

 『超ひも理論』(超弦理論)という素粒子を1次元のひもと考える理論があります。その理論が成り立つには、10次元(もしくは11次元)が必要です。私たちが4次元と認識している次元とは別に、6次元以上の余剰次元が存在しているということです。 
 その次元はコンパクト化しているという説もありますが、ブレーンワールドという大きな余剰次元が存在するという説もあります。もし、『メガトン級ムサシ』の世界がそのブレーンワールドが存在する世界にあるとすれば、アニマスやエルゼドはそこから来たのかもしれません。


 


雨宮零士について

記憶を失った理由

 記憶喪失で超能力者である雨宮零士には未だに多くの謎が残されています。ドラクターの先制攻撃で一つの町が大きな被害を受け、そこで雨宮は心肺停止の状態で見つかりました。
 何故記憶を失ったのか、レイダー博士と出会う前はどこに居たのか、まだ明かされていません。
 彼が記憶を失った理由は何でしょう。少なくとも、イクシアの記憶操作とは無関係だと思います。何故なら、雨宮はパイロットになっていますが、その記憶は返されていないからです。
 それなら、何らかの理由で記憶を失った可能性があります。様々な可能性がありますがここでは2つ挙げておきます。1つは脳の損傷、もう1つは精神的な理由です。

 脳の損傷については、雨宮は戦地で心肺停止の状態で見つかった事から、脳にも何らかの損傷があってもおかしくはありません。

 もう1つは、精神的な理由です。外部の何らかの影響で精神的に大きなダメージを受けると、自分や日常に対する記憶が失われる事があります。

 更に、記憶を奪われたという可能性もあります。もしかすると、雨宮の記憶は誰かにとって不都合なのかもしれません。記憶を奪われた状態でこの町に来たのか、それともこの町で記憶を失ったのか、明かされていません。

精神崩壊した少年

 更に雨宮は、精神崩壊したような描写が見られます。レイダー博士に育てられたばかりの頃は、感情を抑えて自らの気持ちに蓋をしているようでした。また、誰に対しても乾いた態度で接しています。
 また、肉体年齢に関しては大和と同年代であるはずですが、猫に好きという気持ちを示したのは初めてのようでした。

 そうなると、少なくとも記憶を失う以前の雨宮は誰かに愛されたり、何かを愛するという気持ちが育たないような環境に置かれていたのだろうと考えます。土方龍吾のように虐待を受けていたと考える事もできますが、それだけではなさそうです。

 レイダー博士は戦地の悲惨な状況を見て心を閉ざしたと考えていましたが実はそうではなく、元々置かれていた場所が悲惨な場所だったと捉えることも出来そうです。

共鳴を起こした可能性

 また、雨宮はサイコライズ(シフト)を発動しています。人類の次世代の力だと考えられていましたが、古代の人類の力であると明かされました。他にシフトが使えるのは、登場したキャラの中では一大寺大和、浅海未来、アダム、イブの4人です。イブは本編では能力を使っていませんが、設定資料集ではシフトの紋様が描かれていました。
 そのうち未来はエフィンロアの関与や2つの星の影響、大和は種の共鳴現象によるものという説明がされています。アダムとイブに関しては、エルゼドが人類の源種『エル・ゼダル』の正当後継種である事が理由だと考えられます。

 まだ言及はされていませんが、雨宮も大和と同じように種の共鳴によって能力が発現した可能性があります。

雨宮零士の正体は?

 さて、雨宮零士の正体は何者でしょうか。パイロットPVではドラクターことシドルの一員という設定ですが、少なくとも本編では違うようです。ここで、私が考える雨宮の正体を挙げておきます。

①共鳴を起こした地球人
②エルゼド人(アダムとイブの息子)
③エルゼド人と派生種の混血児
 
 ①は、大和と同じように共鳴を起こした地球人という可能性です。

 ②はアダムとイブと同じようにエルゼド人である可能性です。雨宮は、地球人離れした見た目をしています。また、髪色はアダム、目の色はイブの外見と似ており、二人の子供である可能性も考えられます。エルゼドに居た頃、能力が発現しなかった為に捨てられた可能性もあります。

 続いて③の可能性です。地球人は地球を滅ぼしたはずのシドル人と恋に落ち、子供が生まれました。それと同じ事がエルゼドにもあったかもしれません。
 エルゼドは純潔を保っているので、異種族の混血は認めず、混血児を忌み嫌ったかもしれません。異種族の混血で強い力が生まれようとしたのを、エルゼドは恐れていたという可能性もあります。そこで雨宮は殺されようとしていましたが、何らかの理由で生き残ったのかもしれません。

あとがき

 今回は『メガトン級ムサシW(ワイアード)』の考察でした。ストーリーはボリュームがありましたが、まだまだ謎が残っているので、いつか続きの物語が明かされる日を願っています。それでは、次の記事で会いましょう!


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