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『メガトン級ムサシW(ワイアード)』を踏まえた考察③

※注意

この記事には『メガトン級ムサシW(ワイアード)』のネタバレが含まれます!


 大逆襲ロボットアクションRPG作品『メガトン級ムサシW(ワイアード)』はNintendo Switch、PlayStation4、PlayStation5、Steamで発売中です。ダウンロード専売ソフトなので、各ストアからお求めください。

 『メガトン級ムサシW(ワイアード)』には通常版のスタンダードエディションと特装版のデラックスエディションの2種類から選べます。デラックスエディションには、スタンダードエディションの内容に加え、限定特典が付属しています。詳しい内容は以下の公式サイトからご覧ください。




はじめに

 今回は『メガトン級ムサシW(ワイアード)』のストーリー考察です。本編ではあまり触れられていない部分を深掘りしていきます。



『進化の一枝』

アニマスコアとアニマス

 エルゼドの軍勢は地球にあるアニマスコアを攻撃し、異次元獣アニマスを暴走させました。

 異次元獣アニマスは『星の地盤を形成する要素』で『星の生命』でもあります。異次元に存在しますが、『異空を繋ぐワームホール』によって時折この次元に現れます。強力な力を持ちますが本能で動きます。自我は無く、召喚した者の意志で動きます。

 さて、地球に存在するアニマスコアとはとういうものなのでしょうか。アニマスは異次元の存在ですが、この世界が存在する次元と密接に関わってきます。そうなると、この次元にアニマスの力の源があるのでしょうか。

 以前私はアニマスが居る次元は余剰次元や多元宇宙である可能性を予想しました。また、アニマスが居る次元は物理法則が異なる可能性がある為、この世界に干渉は難しいかもしれません。

 それなのにアニマスがこの世界に干渉出来るという事は、アニマスがこの世界に干渉する為に仮の肉体を作っているのかもしれません。そうなると、その力の源であるアニマスコアが必要なのかもしれません。

エルゼドとシドルを比較しよう

 エルゼドとシドルはどちらも軍事主義国の一面があります。その国力は軍事力によって誇示され、一つの、または複数の惑星を壊滅する程の力を持ちます。
 その点によってエルゼドとシドルは非常に似ていますが、いくつかの点で違いがあります。

エルゼド

  • 国民は上級下級問わず番号で呼ばれる

  • 昇級があるが上司に反発すると階級を剥奪される

  • 星間国家であり、有益と考える派生種の星を植民地としている

  • 本拠地は『要塞巨星パルムドゥーラ』

  • 自身を源種エル・ゼダルの正統後継者と認識し、派生種を根絶していた

  • 異種族との共鳴を禁じている

シドル

  • 貴族階級のリテルと下民兵のシェダに分かれるが全員に名前がある

  • シェダには子を産む事が許されていない(昇級しない限り名字も与えられない)

  • シェダの体内には爆弾が埋め込まれている

  • リテルでも女王に反発すれば永久牢獄に幽閉される

  • シェダは女王(恐らく突然変異個体が遺伝した存在)によって一度に大量に産まれた培養人間

  • 本拠地はシドル星

  • 国民全員を一つのコロニーとして捉えている

  • 地球人を99.9%滅亡させたが後に同盟を結び、共生を選んだ

 私が個人的に気になったのは、国民の名前に関する部分ですね。シドルには使い捨ての兵力であるシェダにも個人名が与えられています。戦いの中で指示を的確に与える為でしょう。
 一方、エルゼドは上級下級問わず人々には名前を与えられず、番号で呼ばれています。また、『メガトン級ムサシW(ワイアード)』本編にはムサシワイアードを製作したエンジニアが登場していますが、名前は出ていません。そうなるとエルゼドの国民は番号、もしくは役職名で呼ばれているのでしょうか。

 アダムとイブも最高司令官の役職名です。アダムとイブは絶大な力が与えられていますが、あくまで役職としての力なので、個人として尊重されているかというとどうなのか疑問が残ります。

銀河帝国エルゼドの帝王は誰?

 エルゼドは銀河帝国です。そうなると、帝王が存在しています。エルゼド軍の実質的な指揮はアダムとイブが担当していますが、その二人の上司であるエフィンロアが帝王であると予想します。
 エフィンロアはAIの女性のような喋り方をしており、その姿は登場していません。その為、機械なのではないかといういけんもあります。
 そのエフィンロアの台詞に気になるものがありました。

「ですが あなたのやり方は極めて下劣。
我々 エル・ゼダルの尊厳を脅かしています。」

『メガトン級ムサシW(ワイアード)』より引用

 エフィンロアは他のエルゼドの国民と違い、名前が存在します。また、過去の存在である源種エル・ゼダルを我々と称している事から、エフィンロアは古代の人類で、その脳を機械化されているのではないでしょうか。その力でエルゼドを導き、決して死なない永遠の王として君臨しているのかもしれません。

 マーガレット・ブレクネンの祖父でブレクネン財閥の創始者ハイネル・ブレクネンは自身の肉体を機械と融合させ、生き延びようとしていました。それと同じ事をエフィンロアはしたのかもしれません。

ブラックハンターとスキュラメタル

 シドルの機体の一つ『黒い獣』ことブラックハンターはスキュラメタルという特殊な金属で出来ています。
 スキュラというのはギリシャ神話に登場する怪物の一つです。女性の姿をしており、下半身は犬であるとされています。

ですが、スキュラメタルというのがシドル側の言語なのでギリシャ神話のスキュラと同じかというと疑問が残ります。

 ブラックハンターはトカゲのような姿をしています。しかし、爬虫類にあまり獣という言葉は使わない気がします。そうなると、ブックハンターはトカゲと犬の両方をモチーフにしているのかもしれません。

エルゼドが失ったもの

「非合理的で愚かで••• 交じり合うことを恐れぬ••• 
他を思い 認め 受け入れる••• 
それがエルゼドが失ったもの なのだな•••。」

『メガトン級ムサシW(ワイアード)』より引用

 以上の台詞は一大寺大和に対してアダムが放ったものです。仲間の為に大和は自ら犠牲になりますが、アダムはそれを理解出来ませんでした。
 
 エルゼドは圧倒的な軍事力と技術力を誇る国です。その力で様々な派生種を根絶し、地球にもその手を伸ばしていました。しかし、地球人とシドル人が手を取り合った結果、やむを得ず撤退しました。

 もしかするとエルゼドは、技術力と軍事力を手にした結果、人間性や倫理観を失ってしまったのでしょうか。何かを手にするには何かを犠牲にしなければなりません。しかし、エルゼドは犠牲にするべきではないものを失ってしまいました。

 合理性を重視し、交じり合うことを恐れ、他を思いやらず、認めず、決して受け入れない。エルゼドはエル・ゼダルとしての力を失い、派生種になった事を認めず、その力を他を滅ぼす為に使いました。

 その失ったものを取り戻すために、エルゼドは戦い続けていました。『メガトン級ムサシ』の物語は『失ったものを取り戻す為に戦う人々』が様々な形で描かれています。もしかするとエルゼドもそうなのかもしれません。

この宇宙は滅ぼうとしている?


「殻の中に隠れているのだよ 本当の姿が•••。
エルゼドが求める究極種の可能性••• 滅びゆく宇宙を救う『最後のカギ』•••。」

『メガトン級ムサシW(ワイアード)』より引用 

 こちらの台詞はアダムが地球人とシドル人を指して言ったものです。アダムはこの宇宙が滅ぶことを予知し、エルゼドは究極種になるべきだと考えていました。その進化を遂げようとしているのが地球人です。彼らはシドル人と出会ったことでさらなる進化を遂げようとしていました。
 手段がどうであれ、アダムもこの宇宙を救いたいと考えていたようです。

エルゼドが地球に再侵攻しなかった理由

 『メガトン級ムサシW(ワイアード)』本編後のエピローグでは5年後の大和とアーシェ厶が描かれていました。その間二人やその周囲が無事であるとすると、エルゼドは地球に再侵攻していないと考えられます。

 現在の地球人(テラーシュとシドル)もかつて自分が滅ぼし支配した派生種と同等とエルゼドは考えていましたが、その地球人に反撃されました。
 アダムは、地球人(テラーシュ)はシドル人と出会った事でさらなる進化を遂げ、源種であり究極種エル・ゼダルになろうとしていると考えます。現在の地球人を派生種の一つではなく、エルゼドと同じかそれ以上に進化しようとしている種と認め、それを静観しようとしたのではないでしょうか。

源種エル・ゼダルと聖地

 エルゼドが言う『母なる星』であり『聖地』である地球、その地では銀河の星々で派生した人類の共通の祖先である源種エル・ゼダルが誕生しました。
 自身をエル・ゼダルの正当後継者とするエルゼドにとって、地球は聖なる土地です。しかし、現在の地球には派生種である地球人(テラーシュ)が文明を築いています。
 派生種を卑下するエルゼドにとってこれは不都合です。その為、地球にある文明をリセットし、無垢なる星に生まれ変わる必要がありました。そこでイブは地球人の中に『創世記教団』が生まれるよう唆し、更にはアニマスを目覚めさせて地球の文明をリセットしようとしました。
 更にアダムは直接介入に出ます。もし、地球人がシドル人と協力しなければ、確実にエルゼドは地球人を滅亡させ、地球を支配したでしょう。地球人がシドル人と同盟を結べなければ、確実にどちらも滅んでいました。

海辺の家と丘の上の小さな家

 大人になった大和とアーシェ厶が暮らす丘の上の小さな家と、かつて南沙也加と浅海輝が暮らし、今は二人の娘である浅海未来が暮らす海辺の白い家、どちらも地球滅亡直後とは思えないような穏やかな時間が流れています。
 さて、丘の上の小さな家には有人宇宙船、海辺の白い家にはメガトン級ローグが停泊しています。そうなると、所有している土地はかなり広いのではないでしょうか。

あとがき

 今回は『メガトン級ムサシW(ワイアード)』の考察でした!新たなアップデートも控え、まだまだ盛り上がっていきそうですね。

それでは、次の記事で会いましょう!



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