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許してください、粗製乱発を

 文章表現の会で「自分しか書けない文章を、読む人の気持ちになって書きたい」とTさんが決意表明をされた。梅田卓夫先生が『中高年のための文章読本』で説かれた「自分しか書けないことを誰にでもわかるように」のご注意と軌を一にする。
 
 日ごろ、自分だけしか知らない(と自分が思っている)つまらぬことを、自身のボケ防止のつもりでメモっている。まぁ、「備忘録」だ。恥も外面もない。うちに年頃のムスメが居れば、縁談に差し支えるから、ヤメロと差し止めを食うところ。問題は「自分しか書けないこと」を書いているせいで、自分にしか分からない文章になり勝ちだ。あとで読み返してみて、自分でコレ、なんのこっちゃ?ってなることもある。こんなものを読まされるほうは、さぞや迷惑だろうなぁ。でも、そこはあんまり気を使わないことにする。私メの「ご老体」に免じて、大目に見てもらえるはずだ(と思うことにしている)。
 
 ところで「自分しか書けないこと」を目指して記憶をたどるのは、時に危険をはらむ。往々にして、ああすればよかった、あんなこと言わなかったらよかったなど、しばし自責の念に駆られることがあるのだ。これでは老人性ウツになってしまう恐れもある。
 
 もの忘れ、思い込み、とんちんかんは日常茶飯事。どうでもいいことだけど、トシを取るとはこんなことだよと、日ごろの失敗を公表して笑いを取るのもいいかと割りきる。「自分しか書けないこと」をメモるのもいいか。はた迷惑なのは重々承知しているが。
 
 あとは「誰にでもわかるように」書けているか、どうかだ。往々にして不親切に過ぎると自分でも思う。コトバ不足だなぁ。先ずは、自分自身がわかる文章になっているか。二度、三度、音読してみること。(今までやったことないなぁ。)
 
 という次第で、めげないで、書き続けようと思う。
 
 当分は「粗製乱発」でまいります。どうぞお許しください。(20240219) 
 

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