「佐久間宣行のずるい仕事術」読後メモ


はじめに

書店でたまたま見かけて興味が湧いたので「佐久間宣行のずるい仕事術」を読みました。
佐久間宣行さんが何者かは、テレビのプロデューサーでオールナイトニッポン出たり、トークサバイバーなどを企画した人という認識でした。

何を求めていたか

この本に興味を持った時期が、自身のキャリアが3年目に入り、仕事で責任範囲が広くなってきて1年目にはなかった形の関わり方や動き方が求められてきたこと、その上で今後中期のキャリアプランに迷い始めていた頃だったので何かヒントになる考え方はないか、と思っていたからでした。

本書の個人的解釈

「ずるい仕事術」とありますが、個人的には「賢く、かつ楽しく働く仕事術」だと解釈しました。
本書の冒頭にこんな文があります。

たかが仕事だ、そう思おう。
真正面で消耗するのを止めて作戦を立てる。
会社にとって都合のいいだけの存在にはならない。
そのために頭をひねろう。

佐久間宣行のずるい仕事術 はじめに

また、この後にこんなことも書かれています。

たかが仕事だ、たかが会社。
けどそれがうまくいくだけで、人生はどんどん好転します。

佐久間宣行のずるい仕事術 はじめに

仕事を仕事と認識しながらも、仕事が人生に与える影響を軽んじていない部分の考えに共感しました。

今の仕事は楽しく、いくらでもやってやるぞの気持ちです。
しかし、もっと上手くできるはずと日々感じます。
それはスキル面でもそうですが、やはりチームで、対人がある場所で取り組んでいる訳ですから「自分を上手く突き動かし、周囲と上手く協力する」ということは重要だと思います。
そのための参考になる考え方が本書にはたくさん紹介されていました。

第1章 仕事術編

  • 他者からどう見られるかを意識すること

  • 自分のブランディングを考えること

  • こぼれるボールをきちんと拾うこと

この3つがポイントになると理解しました。
一つ目は「他者からどう見られるかを意識すること」ですが、例えば周囲から「楽しそうに仕事をしている」か、「納得いかず不機嫌に仕事をしている」か、どちらで見られると自分にとってメリットがあるかという例です。
当たり前ですが前者です。熱意を持って楽しそうに取り組んでくれる人とは、こちらも全力を持って応えたいですし、次もぜひ一緒にと思います。
これが「他者からどう見られるかを意識すること」ということ。自分にとっても、相手にとってもメリットに働くのであれば、それをやらない手はありませんよね。

次は「自分のブランディングを考えること」ですが、これはつまり「あなたは何が得意なんですか?」と言われた時に答えられること、そしてその答えと周囲、会社の認知が一致している状態を目指そうということです。
自身が得意なこと、やりたいこと、そしてその認知が確立されているのであれば会社内でも自然と自分がやりたいことが出来るチャンスが巡ってくるはずです。だからこそ自分のブランディングを考え、更新し続ける必要があると理解しました。

最後に「こぼれるボールをきちんと拾うこと」ですが、MTG前に議事録を用意すること、直後にまとめを共有すること、連絡はすぐにすることなど、ついついこぼれ、忘れてしまいがちな「当たり前」をきちんと当たり前として行いましょうということです。「当たり前」を当たり前にし続けてくれる人は、実は少ないのではと思っています。かくいう自分もついつい忙しさにかまけておろそかになってしまっている時もあると思います。だからこそ、ここを忘れずに実行すること、それだけでメンバーからの信頼を積み上げることに繋がると理解しました。

第2章 人間関係編

  • 人間関係は最短距離ではなく平坦な道を

  • 仕事は人との協力、つながりだからこそ縁も大事に

ここでは自身の経験も振り返りながら読んでいました。特にポイントに感じた部分は「人間関係は最短距離ではなく平坦な道を」という考え方。
考え方が合わないなどはお互い真剣に仕事をしていればどうしようもなく発生します。考え方だけではなく、その人の過去から形成されてきた文化感の違いなどは根が深い話題でしょう。ただし、そこの不一致で口論しても何も生まれないどころか、ネガティブでしかありません。人間関係は最短経路でぶつかるものではない、平坦な道、穏便に問題解決が命題として取り組むこと。熱くなってしまうこともあるかもしれませんが、これは大事なポイントだと思いました。
次に「仕事は人との協力、つながりだからこそ縁も大事に」ということ。
自分の業界は繋がりが強い方ではと思います。過去に一緒に仕事をしていたりなどはよく聞くことです。今ともに働く人は将来他の現場でも再びチームを組むかもしれません。お互い縁を大事に、思いやりを忘れずに取り組みましょうという点は、長く仕事を続けても忘れてはいけないポイントだと感じます。

第3章 チーム編

  • 自分の役職を周知し、そこで戦える人になる

  • 価値観のバランスを考える

一つ目はRPGでいう役職に当たるところを見定め、自分はそこで戦える、チームで力を発揮できるということをアピールすること、それがたとえ少々背伸びしたものであってもということです。
1章の自身のブランディングを考えることと似ていますが、チームで自分のユニークに発揮できる価値は何か、それをアピールすることが重要ということです。
二つ目はチームメンバーの観点で、価値観の異なるメンバーを構成に入れることです。時にはブレーキになり、多角的な視点になりうるメンバーを取り入れる必要性がポイントと理解しました。

まとめ

他にもマネジメント編や仕事術編、メンタル編と続きますがここまでにしておきます。
本書は体系だった一つの知識をまとめたものではなく、佐久間さんの経験、価値観に沿ったTipsや考え方集だと解釈して読み進めました。
そのため、ここにまとめたこと意外にも自分にとって参考になる考え方も多くありました。
本書は定期的に読み返すことで自分なりの解釈、経験に落とし込み血肉とすべき要素を取り入れていくための本だと思います。
これからもふとした時にぜひ読み返してみようと思います。

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