AAEE伝説の元学生アシスタント　　　　吉川夕葉の誕生日緊急対談

大瀬：「先生、昨日はお誕生日でしたよね。先生のSNSは各国からの誕生日メッセージですごいことになっていましたね！例年はAAEEのプログラム中に誕生日を迎えられていたので、今年は一味違った誕生日をお過ごしになられたのではないですか？」

　本当にありがたい限りだ。十数年ぶりに誕生日を日本で静かに過ごしているのだけど、一日中、オンラインで祝ってもらい続けた。例えばベトナム。前にも言ったけど、僕は2011年の段階でベトナムには一人も知り合いがいなかったんだよ。それが今や学生のみならず、国中の方々がお祝いのメッセージを送ってくれる。当時の僕はこのような展開は全く予想していなかった。
　僕の大学のゼミ生は、まさかのオフライン作戦で僕を驚かせた。最近ははがき等あまり送らないでしょ。すべてメールやLINE。ところが昨日、ふと自宅の外にでるとメールボックスの中に大量のはがきを見つけた。中にはネパールから送られてきた物もある。「8月22日」と到着日時指定までされていた。これにも驚かされた。しかも謎解きになっていた。すべてのハガキに英単語１つずつが書かれていて、「正しい英文になるように並べ替えよ」とテスト問題みたいな指示が書かれていた。やってみると結構難しい。かなり時間がかかった。

”May you be gifted with life’s joys and never-ending bliss and wealth.”

これほど素敵なバースデーメッセージはないよね。今では当たり前のように皆んながSNSを利用しているけど、僕が育った頃はインターネットなどなかったから大事な場面では手紙やはがきだった。超感動しつつ、遠い昔のことを思い出して、「あー、いよいよ僕も年寄り世代の仲間入りか―」なんて考えてしまった。

大瀬「関ゼミ生は毎年先生が驚くようなサプライズを考えていますよね。先生への愛を感じます。」

彼らはね。関ゼミ恒例の海外ゼミ研修を中心とした活動に惹かれてゼミを志願してきたんだよ。近年の関ゼミは競争倍率も高いから、とても厳しい選考を勝ち抜いてきた面々だ。それなのに、コロナ禍で海外研修が中止になってしまった。さらにゼミ生同士が大学構内で会うことすら禁止されてしまった。魅力半減どころの話ではないよね。

大瀬「でも、かなり大規模のオンライン国際イベントを計画していますよね。」

今年は東京経済大学120周年記念の特別な年。予定していた祝賀企画はコロナ禍で根こそぎキャンセル。それを知った関ゼミ生は５月に壮大な企画を持ってきた。それが「国際オンライン学生サミット2020」だ。知ってのとおり、昨年度、ネパールで「貧困と教育」について検討するサミットを開催したのだけど、「今年はそれをオンラインで行い、全世界に向けたサミットを開催したい！」と言ってきた。僕が「パンデミックの現状をよく考えて」と助言すると、「先生、オンラインだからこそチャンスなんです。全世界から5000人参加が目標です！」と真顔で切り返してきたんだ。彼らのスケールは半端ではない。
大瀬「5000人ですか？　さすがにその数は・・・、想像できないレベルです。」

もし本当に5000人が集まったとしたら・・・東京経済大学の歴史上、5000人が参加するイベントなど僕が知る限りは一つもない。しかし彼らは６月から連日ネパールに暮らす学生たちと英語で準備に取り組み、専用ホームページも作り、数日前にはサミットのポスターを送ってきた。本気なんだよ、彼らは。ちなみにテーマはSDGsでサミット開催日は11月8日 (日)。いったいどうなるのか今からとても楽しみにしているよ。

大瀬「ポスター拝見しました。11月まであと2ヶ月ちょっと。ゼミ生の皆さんは準備が大変でしょうが、今からとても楽しみにしています。
ところで、今日は対談の予定はなかったのですが・・・。急遽の呼び出し。何かありましたでしょうか！？」

みんなが僕の誕生日を祝ってくれているのはとても嬉しいのだけど、今日、8月23日はとても大切な人の誕生日なんだ。この人がいなければ、今の華やかなＡＡＥＥは絶対に存在しない。初代ＡＡＥＥ学生アシスタント。「学生アシスタント」というポジションの名付け親でもある。

大瀬：吉川夕葉さんですね。学生サポーターがほとんどいなかった頃にＡＡＥＥを4年間必死に守り抜いた伝説の学生アシスタント。私がAAEEを知ったのも、プログラム参加後に学生アシスタントになったのも夕葉さんの存在が大きいです。大学進学で上京していろいろ困惑していたあの時に、夕葉さんに出会っていなかったら今私はAAEEにいないですね（笑）。私は、夕葉さんのこと本当に尊敬しています。

ＡＡＥＥは窮地で必ず誰かに助けられて生き残ってきたのだけど、夕葉はその救世主の一人。彼女のことをＡＡＥＥは絶対に忘れてはいけないと思い、誕生日に対談をしようと思いついた。
でも彼女のことは改めて説明する必要はない。なぜならば、僕のInstagramのアーカイブに「夕葉卒業記念」特集として詳細を記したから。その画面をコピペした方がわかりやすい。

大瀬「そうですね。このストーリーを読むと夕葉さんの存在のありがたさが身に染みてきます。余計な一言を言えば、先生のストーリー編集技術とかも含めていろいろ感じるところがありました。(笑)夕葉さん、お誕生日おめでとうございます!」