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Ghostbusters!

ゴーストバスターズという映画はアメリカ本国では80年代を代表する大ヒット映画として米国議会図書館にも全米映画登録簿に保存するよう選定されたということなんですが、このゴーストバスターズは1984年本国公開、日本では翌年の1985年
のクリスマスお正月シーズンに公開された映画で、当時高校1年生の僕も映画館で観て面白く大好きな映画だったりします。
なので、実はSeason5の映画の回でも当初取り上げる予定だったんですが、諸事情あって見送りになっていました。
そうこうしているうちに、なんと2022年の2月4日、ゴーストバスターズの最新作が劇場公開されたということで、急遽ゴーストバスターズ編復活ということになりました。

■80’sの黒っぽい音楽とともに


ゴーストバスターズのことを知ったのは映画よりも音楽、映画のテーマソングでもあるレイ・パーカーJr.のタイトルもそのままズバリ"Ghorstbusters"でした。
当時毎週欠かさず観ていたベストヒットUSAのビルボードチャートランキングで1位になっていて、番組内でもミュージック・ビデオ
流れていたと思います。
80年代的なサックスのフレーズとキーボード・リフやシンセ・ドラムの音と軽快なリズム、なんと言ってもコーラスパートの『Ghostbusters!』のコールがキャッチーこの上なく、もう一回聴けば誰でも一緒に歌えるという名曲です。
なのですが、この曲、実はヒューイルイス&ザ・ニュースの"I Want A New Drug"に似せた曲をつくってくれという映画制作側の意向をそのままに作った曲なんです。確かに、リズムのパターンやメロディがそっくりですね。実際、ヒューイルイス&ザ・ニュースからパクリだと訴えられて和解金を払っていたと思います。
ただ、ただのパクリ以上の曲の完成度だと思いますね。先に述べたキャッチーなコーラスの「ゴースト・バスターズ!」コールは元曲にはないですし、80年代的な音の味付けの底には超かっこいいギターのリフがあったりします。レイ・パーカーjr.自体とても上手いギタリストだったりします。R&Bやハードめなロックのギターも弾けるギタリストでプリンスなんかよりも安定感のあるしっかりとしたテクニックを感じるギターだったりします。
そんな実力派で器用なアーティストだったレイ・パーカーjr.の放った大ヒット曲、もちろん映画のヒットのおかげもあったのでしょうけれど、そこはきっと相乗効果的に曲の大ヒットも映画のヒットに大きく貢献しているんだと思います。

■80年代の黒っぽい音楽とともに 2


映画ゴーストバスターズは大ヒットしたので、パート2が制作されます。
キャストもほとんど同じでスケールアップした正当な続編でした。
2でもレイ・パーカーJr.の”Ghostbusters”のキャッチーなコールをそのまま残したRap版の”Ghostbusters”をRUN-DMCが演っています。これまたこれぞRUN-DMCといったラップ、80年代のHip 保pがまさに市民権を獲得した頃、今やOLD SCHOOLとカテゴライズされてしますのかもしれませんが、当時のHip Hop、ラップミュージックってのはこうだったったいうカッコイイ”Ghostbusters”です。
そして、R&Bに FUNKやHip Hopなど黒人がアーティストの音楽をごちゃ混ぜにして踊れる曲に仕上げたNew Jack Swing という派生ジャンルが生まれ、新たなスター、ボビー・ブラウンなどが登場していました。そのボビー・ブラウンの名曲”On Our Own”がゴースト・バスターズ2に提供されたりしました。なんとこの曲のミュージック・ビデオには後のアメリカ大統領も登場しています!
ということで、ゴースト・バスターズという映画には80年代の黒っぽい音楽がとてもマッチした印象なのです。

■80年代の黒っぽい雰囲気のある映画ゴーストバスターズ


映画の話も少しだけ、ネタバレない程度に触れると、ピーター・ベンクマン博士、レイモンド博士、イゴン博士の3人の科学者がニューヨークに現れるゴースト、お化けを退治するゴーストバスターズを結成、活躍するというものなんですが、ゴーストバスターズが大忙しになって3人では回らなくなるので、一人追加の従業員を雇うんですが、その科学者に加わるメンバーが黒人俳優アニー・ハドソン演じるウインストン・ゼドモアなんですが、最初に映画館で観た時は「このキャラクター必要?いる?」と思ったんですが、その後に何度かテレビ放送やビデオで観るうちに、このキャラがなくてはならないチームのバランスを保ってたり、シーンのアクセントになってたりすることがわかってくると、どんどん好きになっていったキャラクターでした。1989年の2にも出演することを知った時は嬉しかった記憶があります。黒人、アフリカ系アメリカ人の醸し出す絶妙な雰囲気が映画においても重要なアクセントになっているように思います。ネタバレになってしまうのであんまり詳しく表現できないのですが、三博士じゃなくてゼドモアがいたから、ゼドモアが言うセリフだから、いいなーよかったーと思わせたりしてるんだと感じます。
ニューヨークの街とゼドモアがゴーストバスターズをただのコメディらしからぬ映画にしているように思います。

■ゴーストバスターズのTシャツ


ということで、ゴーストバスターズのTシャツなんですが、今回紹介するのは2枚ありまして、こちらはゴーストバスターズ公開30周年記念で発売された1&2のDVDセットに付いていたTシャツです。30周年記念だからかゴーストの指が3になっている珍しいものです。
コチラは最新作アフターライフの記念グッズの一品、アフターライフVer.のTシャツです。ゴーストはお馴染みのスタイルですが、禁止マークが鋲打ちになっているアレンジが入っていてゴーストバスターズの下にアフターライフと入っています。
で、前回の映画の回Season5ではなぜゴーストバスターズを取り上げなかったかというと、理由は2つありまして、映画の回って確か2021年の6月くらいに撮影していたんですけど、その時、持ってたゴーストバスターズのTシャツが行方不明になってたんです。一番オーソドックスなタイプでこのゴーストバスターズのマークが胸にプリントされているだけのタイプで89年製のコロンビアピクチャーズのライセンスが入ったタイプのものだったんですが、それが見つからなくてちょっと寂しかったというのがあったんです。
そして2つ目の理由にも繋がるんですけど、前回の映画の回は全て映画の中で着用されていたものばかりを取り上げているんです。ゴーストバスターズマークのTシャツは映画の中でもバスターズの博士たちがツナギのユニフォームの下に着ていたと思っていたんですね。なのでゴーストバスターズのTシャツを紹介しようと思ったんですけど、1も2もDVDで観直したんですが着てなかったんです。おかしい確に着ていた記憶があったのに、ツナギの前のジッパーをはだけたら黒いTシャツにゴーストバスターズのマークが付いてたはず…
結局、劇中着用がかくにんできなかったので、紹介を見送ったということだったんですが、その記憶違いの原因が今回解決してスッキリしました。
先ほど紹介したレイ・パーカーJr.の"Ghostbusters"のテーマ曲のミュージック・ビデオでは映画のシーンが使われているだけでなく、曲のラストのコーラス部分でベンクマン博士、レイモンド、イゴン、そしてワタシの推してるゼドモアの四人を従えたレイ・パーカーJr.がニューヨークの街中をステップを踏みながら歌い歩くシーンがあるんです。ゴーストバスターズのユニフォームスタイルの四人を従えたレイ・パーカーJr.が着ているTシャツがゴーストバスターズマークの入った黒いTシャツだったんです。着ていたのはミュージックビデオのレイ・パーカーJr.だったということで、この回を締めたいと思います。

ゴーストバスターズの続編は過去何度も企画構想が上がっていましたが、長い間続編が制作されることはありませんでした。
そんな中、イゴン博士役のハロルド・ライミスさんが2014年に亡くなられてしまいました。非常に残念ではありますが、最新作のゴーストバスターズ・アフターライフではイゴン博士のかけていた眼鏡とそっくりのものをかけた少女が登場しています。何だか期待でワクワクしてくるようです。そちらは是非2022年の劇場でお楽しみください。いやぁ、Tシャツって本当にいいものですね。それではまた。

■おまけ
ベンクマン役のビル・マーレー、レイモンド役のダン・エイクロイド、イゴン役のハロルド・ライミスはゴーストバスターズ公開当時、人気のコメディ俳優でした。
その3人が集まったコメディ映画なので、それはもうお笑い要素満載なはずなんですが、当時のハリウッド映画にはコメディ要素にプラスしてヒロイックな要素を入れ込むことでヒット作に繋げるというのが定石だったりしました。
ビバリー・ヒルズコップシリーズのエディ・マーフィーも典型的な例かと思います。
ゴーストバスターズはダン・エイクロイドとハロルド・ライミスの共同脚本なのですが、自分達以外のビル・マーレーをメインに持ってくるあたり、とぼけたヒーローとして絶妙な味を出していますし、もともとそういった芸風だったのかもしれませんが、ゴースト・バスターズ以降のビル・マーレーはちょっととぼけた主人公役として数々の名作の主演を張るようになったのもここからだったような気がします。
ただ、80年代の頃に活躍したコメディアンとして、ブルース・ブラザースでダン・エイクロイドと共演しヒットを飛ばしたジョン・べルーシを忘れてはいけません。実際、だん・エイクロイドは脚本の初期段階でメインキャラをジョン・べルーシで考えていたそうです。ご存知の通り1982年ジョン・べルーシは33歳の若さでドラッグの問題で亡くなってしまったことで、このキャストになったということです。


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