生きよ、そなたは美しい──『利己的な遺伝子(The Selfish Gene)』
『The Selfish Gene』は1976年に刊行されたRichard Dawkins(1941~)の処女作だ。ドーキンスは進化生物学と行動生物学(ethology)を専門としており、自然淘汰においての基本単位は遺伝子が中心であるという考えを提唱している。
そのキャッチーなタイトルからも伺えるように、この本は数式は使わず擬人的な比喩によって、読み手のイマジネーションに訴えかけてくる。ダーウィンが主張した自然淘汰を個体ではなく遺伝子の視点から語ることで新しい見方を提示し、